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『ご機嫌剛爺』出版記念対談! 逢坂剛×酒井順子 仕事も趣味も“ご機嫌”を保つ人生の流儀

終活なんてまっぴらごめん

――最後に公私ともにお二人の展望についてお聞かせください。例えば、 新しくこういう趣味をやってみたいとか、こういうものを書きたいとか。

酒井 私、今日は本当に痩せなきゃと思いました(笑)

逢坂 全然そんな必要ないじゃない。太ったなんて全く思わないです。昔のあなたからすると、ほんの少しふくよかになったかな、というぐらいで。普通の人から見たらまだきゃしゃだと思う。私は、お世辞は言わないタイプだから。

酒井 ありがとうございます。コロナの影響もあって、本当に運動不足なので、体力つけたいです。

逢坂 私も言われてみれば運動不足だから、おなかが出てしまった。
神保町の地下鉄の階段数えると九十九段ぐらいあるの。これはけっこう、いい運動になります。ケータイで「今日は五千歩超えました、おめでとうございます」って言われると、おお、歩いたなと思うし。古本屋歩いてると、すぐそれぐらいになるのね。歩くというのはいい。とにかく足が弱って、外出られなくなるのだけは、避けなくちゃいけないね。

酒井 私は自宅で仕事をしているので、何も用がないときは、本当に出歩かないんです。ステイホーム時代でさらに体がなまりましたね。

逢坂 ただぶらぶらと、散歩する程度じゃ駄目だから、とにかく卓球は絶対続けるべきだ、と思う。

酒井 コロナが落ち着いたら復帰します。

逢坂 私は、今さら趣味を広げるよりも、3000〜4000本たまった映画のDVDのソフトを、死ぬまでに見ることを課題にして、今随分見ていますよ。つまらないやつは早回しにしたりするけど、10本に1本ぐらいは「おぉ!」というような、いい映画が入ってるのね。今安売りで、売ってるでしょう、一枚190円ぐらいで買えるやつがね。昔の名作で、見られなかったやつもけっこうあるしね。この間は『奇跡の人』を、ぜひ孫たちに見せようと思って、買っといたの。あるいは『鉄道員』とかね。

酒井 本の中でも「終活? まっぴらごめん」「断捨離するより愛着品を楽しみ尽くす」と書かれているのが痛快でした。

逢坂 そう、まっぴらごめん。でも、本当は終活しなくちゃいけない年だし、しなくちゃいけないものがたくさんあるんだよね。まず、本をどうしようかと思ってね。寄贈先も決まって、そこに少しずつ預けているんだけれども、空いた後にどんどんまた本を買っちゃうものだから、結局減らないわけね。

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逢坂剛

おうさか・ごう
1943年東京生まれ。80年「暗殺者グラナダに死す」で第19回オール讀物推理小説新人賞を受賞。86年に刊行した『カディスの赤い星』で第96回直木賞、第40回日本推理作家協会賞、第5回日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。2014年、第17回日本ミステリー文学大賞、15年『平蔵狩り』で第49回吉川英治文学賞を受賞。20年、「百舌」シリーズ完結時に第61回毎日芸術賞を受賞。

酒井順子

さかい・じゅんこ
1966年東京生まれ。高校在学中から雑誌にコラムを発表。立教大学社会学部観光学科卒業後、広告会社勤務を経て執筆専業となる。
2004年『負け犬の遠吠え』で婦人公論文芸賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞。
著書に『下に見る人』『ユーミンの罪』『地震と独身』『裏が、幸せ。』『子の無い人生』『百年の女「婦人公論」が見た大正、昭和、平成』『駄目な世代』『次の人、どうぞ!』『男尊女子』『家族終了』『ガラスの50代』『処女の道程』『鉄道無常 内田百閒と宮脇俊三を読む』など多数。

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