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『ダメ恋やめられる!? 発達障害女子の愛と性』で大反響! 発達障害女性がつきあってはいけない男性像とは? 

『ダメ恋やめられる!? 発達障害女子の愛と性』で大反響! 発達障害女性がつきあってはいけない男性像とは? 

「助けてあげる系男子」には要注意

 いろんなタイプの男性と付き合った経験のあるエリカさんだが、数をこなしたことで、付き合わない方がいい男性のタイプを学んだという。

「発達障害に関して少しでもいいので関心を持って知ろうとしてくれる人がいいですが、発達障害を改善しようとしてくる人は要注意です。ちょっと努力したら障害を治せると勘違いしている人は論外です。あとは、障害や過去のことが心配だから僕が一緒にいてあげようという動機で近づいてくる人は束縛したがる人が多かったので、そういう人も避けるようにしています。そのような、『助けてあげる系男子』と付き合って良かったことは何もなかったです。助けてもらえるメリットどころかストレスしか溜まりませんでした。自分を変えようとしてくる男性とは、今後付き合わないと決めています」

 ここ一年で、貧困者への支援を行っている団体の「べてぶくろ」で2015年に起きた性暴力事件や、マイノリティ関連の記事を掲載していたWEB媒体「soar」の元理事が性暴力事件を起こしていたことが明らかになるなど、ソーシャルグッド界隈での性暴力問題が顕在化している。エリカさんが知っている精神障害者の自助グループでも性暴力事件があったとのことだった。精神的に弱っている人は判断力も鈍っている場合が多い。そのため、弱者を助けるふりをして近づき、加害に及ぶ男性も残念ながら存在するのだ。

イラスト:にくまん子
イラスト:にくまん子

 これだけ恋愛をしてきているエリカさんだが、結婚には意外と消極的だという。

「結婚を前提にお付き合いをしていた人も過去にはいましたが、結婚しなくて良かったと今は思っています。というのも、新型コロナウイルスを機に家にいる時間が長くなったためDVが増えたとニュースで知って。TwitterでDVやモラハラ関係のツイートを見ていると、あのとき結婚していたら私もこんな被害を受けてもおかしくなかったのではないかと思えるんです」

 全ての人に当てはまるわけではないが、発達障害の女性はちょっと抜けていたり天然に見えたりと「モテ要素」が垣間見えることがある。これは、言葉を変えると隙があるとも言え、性被害やDV、モラハラを受けやすい傾向にある。現に私も過去に仕事関係者から思い出したくないほどの酷いモラハラを受けた経験がある。そのときは、完全に自分が悪いのだと思いこんでいた。DVやモラハラをする男性は、女性側に原因があるのだと思わせるよう巧妙に仕向けるのだ。定型発達の人や自己肯定感の高い女性はDVやモラハラを行う男性側が絶対的に悪いと気付けるが、発達障害女子は相手の思うがままにされやすい。

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新刊紹介

姫野桂

ひめの・けい
フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)、『生きづらさにまみれて』(晶文社)がある。

Twitter @himeno_kei

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