2023.3.4
日本人が「フランス料理」に求めているものはなんなのか。博識の料理人・稲田俊輔さんの見解は? 2月の月間ランキングTOP5
前回は、村井理子さんのエッセイ連載「実母と義母」が1位に輝きました。
果たして今回のランキングのゆくえは……?
各連載のあらすじや、読みどころもあわせてご紹介します!
(構成・文/よみタイ編集部)
【5位】あなたの手に職をつけてあげます。手に職がなければ生きていけませんから 第8回 亡兄が保管していた四十五年前に母が描いた油絵/ 「実母と義母」 (村井理子)
『兄の終い』『全員悪人』『家族』では、並外れた記憶力と内省で家族の深刻な問題を描きながらも、持ち前のユーモアをまじえ、多くの共感を呼んできた村井理子さん。
先日は、著書『本を読んだら散歩に行こう』に収録されたエッセイが難関私立・灘中学校の入試問題に採用され、話題を呼びました。
そんな村井さんの最新エッセイ連載が「実母と義母」 です。
今は亡き実家の母、認知症が進行し要介護となった姑。
母親であること、妻であること、そして女性として生きていくということ……。
翻訳家でエッセイストの村井さんが、複雑な関係であり続けた「二人の母」とついに対峙し、ふたりの女性の人生を綴ります。
「第8回 亡兄が保管していた四十五年前に母が描いた油絵」(2月21日配信)は、公開直後からアクセスが集中し、月末配信ながら、月間ランキングに登場。
この回は、結婚前に著者が初めて夫の実家に挨拶に訪れた際のエピソードから始まります。
初対面の挨拶の場で、義母が運営している習い事教室を継ぐことが結婚の条件だと提示され、戸惑う著者。
すでに仕事を持っている著者に対し義母は「あなたの手に職をつけてあげます。これからの社会、手に職がなければ生きていけないですから」と言い放ちます。
「先生」「師範」として多くの人に囲まれてきた義母に対し、一人で趣味に没頭するタイプだった実母。パッチワークや編み物など、多趣味で凝り性だった実母の趣味の一つが油絵。
母も兄も亡くなったあと、兄が大切に保管していたという母の油絵が出てきて……。
「ぐっと引き込まれた」「油絵を大事にしていたお兄さんの気持ちを考えると切ない」など、多くの感想が寄せられています。