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【「いい夫婦の日」推薦本】『妻が口をきいてくれません』など、 夫婦関係を考える・改善するヒントが詰まった3冊

現役弁護士による離婚ガイド! 南和行『夫婦をやめたい 離婚する妻、離婚はしない妻』

どんな夫婦でも長く生活を共にしていれば、関係が良い時も悪い時もあるもの。
今や日本の離婚率は約35%で、「夫婦をやめる」という選択肢も珍しいものではありません。

『夫婦をやめたい 離婚する妻、離婚はしない妻』は、弁護士・南和行さんが、様々な夫婦の想定パターンをもとに、「離婚する・しない」解決の道筋を法律的見地から詳細解説した1冊。

本書で紹介されるのは、コロナ禍で浮き彫りになる夫婦の溝、モラハラ夫に翻弄される妻、夫婦別姓と事実婚、同性カップルの別離、虐待家庭育ちの妻、セックスレスの先の不倫、うつ病夫とキャリア妻、子供が成長するまで先延ばしにする夫婦関係など、19の夫婦の事例です。
夫婦関係に悩み離婚が頭によぎった登場人物が法律事務所に相談に訪れて……といった流れで話が展開していきます。

弁護士の守秘義務により、各事例はフィクションですが、離婚を考える多くの女性たちの相談に乗ってきた著者が描くエピソードはリアリティ抜群。
小説を読むような楽しさもありつつ、財産分与や親権はどう決められるのかといった、離婚に関する法的な知識についても具体的に知ることができます。

紆余曲折あって離婚を決意したところで、自宅のローンはどうするのか、子供の親としてどう関わっていくのかなど、クリアしなければならない事柄は多いもの。本書を読むと、夫婦関係を続けることも、離婚をすることも、そう簡単なことではないとあらためて気づきます。

「離婚の『暗闇』を抜けられるのは、離婚に至った原因とは別に、一度は結婚すると決めた自分の責任を引き受け、離婚後の『なりたい自分』が描けている人」という著者の言葉は、離婚を考える人だけでなく、夫婦関係や人生に迷いがあるすべての人に刺さるのではないでしょうか。

* * *

いかがでしたか?
「いい夫婦の日」から連想される幸せムードとは一線を画す3冊のご紹介となりましたが、いずれも新しい角度から夫婦関係について見つめ直すことができる作品です。

今年の夫婦の記念日は、こんな“夫婦本”を通して、自分の気持ちやパートナーの本音と真正面から向き合ってみてはいかがでしょうか。

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