2021.10.10
衆院選前必読! 笑って泣けてタメになる。選挙をめぐる人生ドキュメント『選挙漫遊記』 注目回ベスト5
【2位】名古屋市長選挙の熱き戦いは河村たかし氏の当選で終わった。しかし大村愛知県知事との戦いは終わらない。
2021年4月25日に投開票が行われた名古屋市長選をレポートした連載第37回(4月26日配信)。
名古屋市長選当選後の河村市長と大村愛知県知事に取材したばかりの声を速報し、公開直後にも話題を呼びましたが、実は、8月に河村市長の「金メダル噛み事件」発生後にあらためて注目を集めてアクセス数を伸ばし、2位にランクインという結果になりました。
この回は、記事冒頭から、カオスな選挙の様子がありありと伝わってきます。
4月25日(日)、19時30分すぎ。
私は投開票日を迎えた名古屋市長選挙の候補者・河村たかし氏の事務所前にいた。この時点では、まだ市内の投票所で投票が続いていた。しかし、事務所隣の空き地には20脚ほどの丸椅子が置かれ、すでに支援者とみられる人たちが10人ほど座っていた。
空席の上にはアルコールが置かれていた。消毒用のアルコールではない。缶入りの「サントリースペシャルリザーブ&ウォーター」で自席を確保している人がいた。おしゃべりをしている人たちの中には、ほろ酔い気分としか思えないテンションの人もいた。いま、新型コロナ禍で「密を避ける」という言葉が当たり前になっている。しかし、河村事務所前だけは別だった。座っている人たちはマスクをつけてはいるが、ワイワイ、ガヤガヤとした雰囲気でおしゃべりを続けている。どこからか椅子を持ってきて隙間に詰める。マスクを付けていないカップルも近くに様子を観にやってきた。パジャマ姿であらわれたすっぴんの女性もいた。
世の中にはいろんな人がいる。誰もが一票を持っている。河村たかし事務所前からは、選挙が「みんなのまつり」だということがよく伝わってきた。
読者からも、「登場人物が濃すぎてカロリー高い」「名古屋の選挙の独特な雰囲気が伝わってきた」「面白おかしいエピソードも紹介しつつ本質を突いている」「河村氏が当選した理由がわかった」など、様々な感想が寄せられました。