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医師で小説家・知念実希人さんの100万円の使い道。「コロナ禍の出口を見据えて…。祖母の待つ沖縄に帰りたい」

医師で小説家・知念実希人さんの100万円の使い道。「コロナ禍の出口を見据えて…。祖母の待つ沖縄に帰りたい」

100万円で祖母の待つ沖縄へ

そういうわけで、ふだんから全く物欲がなく、買い物もほとんどしないので、もしも100万円を使うとしたら、物を買うのではなく、寄付や体験に使いたいなと思います。

猫が好きで、もともと保護猫の活動に寄付はしているのですが、自由に使えるまとまったお金があったら、保護猫用のシェルターを作る費用にするかもしれません。

何か自分の体験に使うとしたら、このご時世で遠出をする機会が減ってしまいましたから、旅行なんていいですね。新型コロナウイルスの流行で打撃を受けた観光業にもお金を回したいですし。
せっかく100万円も使えるなら、いい旅館に長く泊まって、昔の文豪みたいに温泉につかりつつ小説を書いたりしたいです。

旅先は海外もいいですが、かえって疲れてしまいそうな気もするので、国内がいいかな……。
久しぶりに出身地の沖縄に帰りたいです。沖縄には今でも祖母や親戚が住んでいます。
沖縄に行くなら、海辺のホテルに泊まってリゾートを満喫しつつ、コロナの影響でしばらく会えていない祖母を訪ねたりして、のんびり過ごすのが理想。

最近は仕事を中心に忙しい日々で体が疲れているので、とにかくしっかり休んで英気を養えるような、リフレッシュ旅行がしたいです。

「故郷沖縄の景色に癒されたい」と知念さん。
「故郷沖縄の景色に癒されたい」と知念さん。

そういえば、物欲のない僕が、ここ数年で買った一番高いものは、マッサージチェアだと思います。確か40万円くらいでした。
コロナ前は総合格闘技のジムにも週2くらいのペースで通っていましたし、仕事の質を上げるためにも、体のケアはしっかりしたいという意識はあります。

コロナ禍の今は不安が高まっていて、職種や立場に関わらず、誰もが心身にストレスを抱えやすい社会です。
読書で物語の世界に浸ったり、適度に体を動かしたり、方法は人それぞれですが、意識的にストレスを解消して、心と体を労わる機会を作らないと、どんどん疲弊していってしまいます。

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新刊紹介

知念実希人

ちねん・みきと●医師、小説家
1978年、沖縄県生まれ。東京都在住。東京慈恵会医科大学卒、日本内科学会認定医。
2011年、第4回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を『レゾン・デートル』で受賞。12年、同作を改題、『誰がための刃』で作家デビュー(19年『レゾンデートル』として文庫化)。「天久鷹央」シリーズが人気を博し、15年『仮面病棟』が啓文堂文庫大賞を受賞、ベストセラーに。『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi(上・下)』で、18年、19年、20年本屋大賞連続ノミネート。『優しい死神の飼い方』『時限病棟』『リアルフェイス』『レフトハンド・ブラザーフッド』『誘拐遊戯』『十字架のカルテ』『傷痕のメッセージ』など著書多数。最新刊に『硝子の塔の殺人』がある。今もっとも多くの読者に支持される、最注目のミステリー作家。

Twitter @MIKITO_777

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