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【沼田晶弘先生・新刊発売記念】子どもへのイラッにはどう対応? 反抗期ママの本音がわかる座談会

3月25日発売の書籍『もう「反抗期」で悩まない! 親も子どももラクになる“ぬまっち流”思考法』
東京学芸大学附属世田谷小学校教諭の沼田晶弘先生、通称“ぬまっち”が、反抗期の悩みを解決するために必要な、親の「マインドセット」法をわかりやすく解説します。
本書の発売を記念して、巻末に収録された「“ぬまっち流”思考法で実際に親子関係が改善した!」という保護者の方々による座談会を、ダイジェスト版で公開します!

構成/玉置見帆 撮影/齊藤晴香

〈座談会参加メンバー〉
ぬまっち:Clubhouseで出会った親御さんとの対話を通して「反抗期」をテーマにした本を出そうと決意。
Aさん:11歳と8歳の姉妹をもつお母さん。ぬまっちと出会ったことで、親子関係が改善したと実感。
Bさん:12歳の娘をもつお母さん。ぬまっちや同じ悩みをもつ親同士の対話を経て、いつの間にか「反抗期」はなくなっていた。
Cさん:8歳と3歳の姉妹をもつお母さん。下の子はイヤイヤ期の真っ最中。
Dさん:イヤイヤ期も終盤にさしかかった5歳の男の子のお母さん。
Eさん:8歳の息子がいるライター。「反抗期」に戦々恐々。

ぬまっち:今日はみなさん、お集まりいただきありがとうございます。といっても、ほとんど顔見知りの仲間ばかりで、勝手知ったる仲なわけだけど(笑)。

Cさん:うちの子に関しては、どちらかというと「イヤイヤ期」のエピソードになりますが、いいんですか?

Dさん:うちの子も今5歳なので、まだ「自己主張期」ではないんですが……。

ぬまっち:「イヤイヤ期」「反抗期」は、どちらも子どもが「自己主張」を始めた時期という点では同じだし、親御さんにもっておいてほしいマインドも同じ。CさんやDさんのお子さんのエピソードも、「反抗期」の悩みを抱える読者のみなさんにとっては貴重なヒントになるから、ぜひお話を聞かせてください。

マインドが変わって起きたこと

Aさん:11歳になる上の娘が、去年くらいから、干渉されることをすごく嫌がるようになって、こちらもイライラしていたんです。ちょうどその頃、Clubhouseでぬまっちと出会ったことで、私のマインドが少しずつ変わりました。子どもから「うるさい」と言われても、「自己主張だな」って余裕をもって受け止めることが、10回中5回くらいはできるようになってきて。

ぬまっち:そうそう。100パーセントは無理だよね。

Aさん:それでいいやって思えるようになりました。

ぬまっち:本の中で紹介した、お皿洗いの話(お子さんが「自分で皿洗いをしたい」と言い出した際、親が手を出さずに任せることができたというエピソード)はAさんの娘さんの話だよね。

Aさん:そうです。イライラせずに見守れたのは、自分なりに成長できたなと思いました。

ぬまっち:当時(2021年春頃)は、毎日のようにみんながClubhouseに集まって「自己主張期」エピソードを報告してくれました。

Aさん:娘が反抗期っぽい様子を見せたら、「よしきた! ぬまっちに報告できる!」とうれしくなってしまって。逆に、何もないと「今日はすごい天使だったので」と、むしろ残念に思っていました。でも、それは多分、娘が変わったわけではなくて、ぬまっちの話を聞いて私のマインドが変わった結果、捉え方も変わったんですよね。

“ぬまっち”との対話から、子どもへの対応を試行錯誤してみたAさん
“ぬまっち”との対話から、子どもへの対応を試行錯誤してみたAさん

Bさん:わかります。私も娘がだんだんと自己主張を始めたころに、たまたまぬまっちと知り合って、マインドを変えることができたから、今のいい状況が保てているんだと思います。あのまま「反抗期」に突入していたら、それこそ泥仕合をやってしまいそうな性格なんです、私……。

Eさん:実際に、親子ゲンカがあったんですか?

Bさん:ケンカというほどではなかったですけど、たとえば、娘が英語のテストで70点をとったときに、褒めたらいいのか叱ったらいいのかわからなくて、とりあえず「平均点は何点だったの?」と聞いてしまっていましたね。ぬまっちに「そんなの聞く意味ある?」と指摘されて、確かにそうだなと。
小さいことかもしれないけれど、それに気づけるのが、マインドが変わったということ。積み重ねなんです。それを今、実感しています。

イライラが楽しみに変わった

Cさん:わかります。マインドが変わると、こちらの受け止め方も変わるし、対応の仕方も変わるんです。うちは下の子がイヤイヤ期で、自分もイライラしてばかりいました。でも今は、「イヤイヤ期を楽しみに変えよう」と考えるようになったんです。
たとえば、まだ小さいから公園で水たまりを見つけたら、とにかく入りたがって。自分目線でいると、靴も服も汚れてしまうし、帰ったら洗濯しなきゃとか、夕飯の支度だってあるのにとか、入らせたくない理由が頭を巡るんです。
でも、マインドが変わると、まだ夕方だし、帰ったらすぐにお風呂に入ればいいことだからと割り切って、好きに遊ばせてあげることができる。慣れてくると、公園に行くときは汚れても構わない服を着せるようになりました。水たまりに入ってくれないと、却ってがっかりしちゃう(笑)。
視点をちょっと変えるだけで、気持ちが楽になって、楽しく子育てできるようになるんです。

ぬまっち:子どもだって経験から学ぶから、水たまりに入らなくなっていくよ。濡れて汚れたらやっぱり気持ち悪いだろうし。

Cさん:そうですよね。本の中で紹介していただいた、お風呂で傘をさす話(雨の日、娘さんに「まだ家に入りたくない、傘をさしたい!」と主張されたエピソード)は、実はうちの姉妹の話なんですが、一時期はお風呂に常備してあった二本の傘も、今はもうありません。やってみればどんなものかわかるから、だんだん卒業していきますね。

Aさん:Cさんみたいに、まだ幼いころから親と子が対話できる関係を築いておくのと、そうでない場合とでは、子どもが「反抗期」に突入したときの状況が、かなり違うんじゃないでしょうか。

ぬまっち:「お母さんは、ちゃんと話を聞いてくれる」とお子さんが実体験としてわかっているから、それは違うでしょうね。親も子も、対話を何度も実践しているから、話をするのも聞くのも上手になっているはずだし。
それこそ、「イヤイヤ期」くらいからちゃんと子どもの話を聞いてあげるのは意味があるし、対話するのに、何歳からでも早いということは絶対にない。逆に言うと、対話を始めるのに遅いということも絶対にないよ。

沼田先生自身も、1歳半の娘さん相手であっても、「言葉で説明すること」を実践しているそう。
沼田先生自身も、1歳半の娘さん相手であっても、「言葉で説明すること」を実践しているそう。
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沼田晶弘

ぬまた・あきひろ
国立大学法人東京学芸大学附属世田谷小学校教諭。
1975年東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業後、アメリカ・インディアナ州立ボールステイト大学大学院で学び、インディアナ州マンシー市名誉市民賞を受賞。スポーツ経営学の修士を修了後、同大学職員などを経て、2006年から現職。児童の自主性、自立性を引き出す斬新でユニークな授業が数多くのテレビや新聞、雑誌などに取り上げられている。
学校図書「生活科」教科書著者。
主な著書に『「変」なクラスが世界を変える! ぬまっち先生と6年1組の挑戦』(中央公論新社)、『家でできる「自信が持てる子」の育て方』(あさ出版)、『one and only 自分史上最高になる』(東洋館出版社)、『世界標準のアクティブ・ラーニングでわかった ぬまっち流 自分で伸びる小学生の育て方』(KADOKAWA)などがある。

Twitter @88834

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