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「32時間自宅階段でエベレストの高さを登る」「55時間無睡眠ラン」など、コロナ禍にも負けないプロアドベンチャーランナーの壮絶トレーニング

昨年10月に、自身初の著書『地球のはしからはしまで走って考えたこと』を出版したアドベンチャーランナーの北田雄夫さん。
新型コロナウイルスの影響で昨年の世界各地のレースは軒並み中止や延期となっていましたが、この2月28日から「Iditarod Trail Invitational」の開催が決定。北田さんも、満を辞して、このアラスカでの極寒レースの560km部門に参戦することを発表しました。

今回は、アラスカレースを直前に控えトレーニングに勤しむ北田さんに、スペシャルインタビューを敢行。
本を出して気づいたこと、コロナの影響、アラスカへの意気込みなど、たっぷりと語っていただきました!

前後編2回に分けてお届けします。

(聞き手・構成/よみタイ編集部)
2019年、アラスカのレースに参戦した際のゴールシーン。(写真提供/北田雄夫)
2019年、アラスカのレースに参戦した際のゴールシーン。(写真提供/北田雄夫)

著書であらためて発見した「へっぽこ」な自分

――昨年、初の著書『地球のはしからはしまで走って考えたこと』を発表されて、周囲の反応はいかがでしたか?

普段僕を応援してくれる方々が読んで、喜んでくれたのが嬉しかったです。
これまでもレースの度に、SNSで発信したり報告会を開催したりはしていたのですが、詳細の部分は伝えられていなかったので。アドベンチャーマラソンの面白さや難しさ、挑戦することの大切さを伝えられたと思います。

――印象的だった感想は?

「レースに挑むための試行錯誤や事前準備などが、思っていたよりも深かった、深い部分で理解できた」と言っていただいたことですね。
企業経営などビジネスをされている方は、「いかに差別化して誰もやっていないことをやり続けるか」という僕の活動方針を知ってビジネス的に刺さったとか、ランナーの方はアスリートとしての考え方に共感したとか、読み手によって感じ取られることが違うのも印象的でした。

――北田さんご自身が、本を書いて気づいたこと、あらためて考えたことなどはありましたか?

言葉にできていないことが多かったんだな、と気づきました。
例えばレースで戦う外国人選手とのエピソードも、自分の中の思い出としてはあったんだけれども、人に伝える言葉にできていなかったな、とか。
自分の中で当たり前になっていたことが本を書くことによって言葉にできるようになって、以前よりも、人に伝えられるようになったし、自分のこともより深く理解できるようになって、成長できたと思います。
客観的な視点で、自分の弱さにもあらためて気づきました。本当にへっぽこだな、と……。

――数々の厳しいレースを乗り越えてきた北田さんがなぜ「へっぽこ」?

もちろん弱い面だけでなく強い面も、両面あるんだとは思います。
でも本当に強いランナーは、僕みたいな「へっぽこ」な失敗をしない方が多いので。例えば僕は、最初のアドベンチャーマラソンのゴビ砂漠のレースに好物だからと「どん兵衛」ばかり持って行って胃が受けつけなくなってしまったり、重要な装備の一つであるナイフをうっかり手荷物に入れたままにして空港で二度も没収されてしまったり、何かしらの初歩的なミスが多いんですよ。感情のブレもありますし。

――そうした弱さやトラブルを乗り越える強さはどこから?

そうですね……。変化を楽しめているのかもしれません。
何か失敗があっても、その中で成長とか気づき、学びがあれば、前に進めている自分がいる気はしますね。

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北田雄夫

きただ・たかお
1984年生まれ、大阪府堺市出身。中学から陸上を始め、近畿大学3年時に4×400メートルリレーで日本選手権3位。
就職後は一度、競技から離れるも「自分の可能性に挑戦したい!」と再び競技を始める。
2014年、30歳からアドベンチャーマラソンに参戦。
17年、日本人として初めて「世界7大陸アドベンチャーマラソン走破」を達成。
現在は「世界4大極地の最高峰レース走破」にチャレンジ中。

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