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「ペット2.0~ペットを見れば社会が見える~」
外にいる猫を見て、「自由気ままで微笑ましい」と思う人もいれば、「いなくなればいのに」と思う人もいますよね。この違いは猫好きと猫嫌いという単純な理由だけではありません。外猫のふん尿、爪とぎ、衛生問題などで困っているかどうか、もあるのではないでしょうか?

街に住む猫は野良猫と思われがちですが、「地域猫」「野良猫」「飼い猫」「迷い猫」の4つに分かれます。今回注目したいのは、外猫に関するさまざまなトラブルを解決し、共生していく道を示す「地域猫」の活動です。

地域猫と野良猫の違いを知っていますか? 捕獲や保護ではない「管理」という方法

外にいる猫は地域猫や飼い猫など4種類

外で見かける猫がみんな野良猫とは限りません。実は「地域猫」「野良猫」「飼い猫」「迷い猫」の4種類なのです。飼い主のいない猫が「地域猫」と「野良猫」で、飼い主のいる猫が「飼い猫」と「迷い猫」です。まずは特徴を知っておきましょう。

(1)地域猫
もともとは野良猫ですが、地域全体で計画的に世話をすることで地域猫となります。「地域猫活動」とも呼ばれるこの活動の目的は、外猫に関する問題を解決して共生を目指すこと。不妊去勢手術を行って猫が増えるのを防ぎ、トラブルを減らしていきます。手術済みの猫は耳の先端がV字にカットされているのが特徴です。

(2)野良猫
飼い主はいませんが、地域の住民がエサやりをしていることもあります。計画的な世話や不妊去勢手術をされていない場合が多く、年数回の発情期のたびに子猫が増えていきます。保健所でのペットの殺処分は子猫が圧倒的多数を占めるため、動物愛護の観点からも問題になっています。

(3)飼い猫
飼い主がいる猫です。環境省から室内飼育を推奨されていますが、飼い主の判断で自宅と屋外を行き来している猫もいます。中にはそのまま帰らず野良猫や迷い猫になってしまうケースも。ハーネスとリードをつけて犬のように飼い主と散歩をしている猫もいます。

(4)迷い猫
飼い主がいるものの、何らかの理由で自宅から出て帰れなくなった迷子の猫です。自力で帰れることもありますが、慣れない場所で迷ってしまい、そのまま野良猫や地域猫になる場合も。保護されたとしても首輪やマイクロチップを装着していなければ身元がわからず、飼い主のところへ戻れないこともあります。

耳がV字にカットされている「地域猫」
耳がV字にカットされている「地域猫」

はじまりは飼い主のいない猫のトラブル

野良猫が多い地域では、ふん尿で庭を汚したり爪とぎで家や車を傷つけたりするトラブルが起きます。

行政に相談が寄せられても飼い主がいないため室内飼育の指導ができず、むやみに捕獲もできませんでした。そうした地域では猫への怒りが向いてしまい、猫嫌いの人が増えることに…。

自宅で猫を飼えない人が野良猫にエサやりをすることもあります。猫への愛情で世話をしているわけですが、頭数が増える一方で問題は解決しません。善意の気持ちで行なっていることでも、猫の被害に悩む人からは非難の対象になってしまうのです。このような状況が続けば問題が大きくなるばかり。

そこで地域全体で解決を目指す「地域猫活動」が始まりました。

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金子志緒

かねこ・しお●ライター・編集者/レコード会社と出版社を経てフリーランスになり、雑誌、書籍、Webの制作に携わる。主な取得資格は愛玩動物飼養管理士、防災士、いけばな草月流師範。甲斐犬のジュウザに続いてサウザーを迎え、おもしろおかしく暮らしている。
ブログ:www.shimashimaoffice.work

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