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『星野ルネのワンダフル・ワールド・ワーズ!』発売記念インタビュー! 「いつも心に“ことわざ”を!」

初登場キャラや書き下ろし扉絵にも注目を

――単行本では、連載していた漫画以外にも、読み物のコーナーや描きおろしイラストがたくさんありますね。単行本で初登場したキャラクターもいます。

新しく描いてみて印象的だったのは、読み物コーナー「動物たちのSOS」の豚かな。世界のことわざに出てくる動物たちの扱いに注目して、特に冷遇されている豚・ロバ・犬の言い分を聞く、という構成なんですけど……。悲しいことを訴えているんだけど、それを明るく描くというのが面白かったです。「ジャガイモが凍ってしまったかどうかなど豚にわかるはずがない」(スイスのことわざ)とか、もう単に豚をディスりたいだけ、というようなことわざがあったりもして(笑)。

読み物のコーナーは、僕やウサ子、ことわざ君たちの座談会方式で、意味のわかりづらい「残念なことわざ」を考察したり、意味の似ている世界のことわざを比較したり、かなり楽しいコーナーになっているので、ぜひ読んでもらいたいです! 

――本の中で一番お気に入りのイラストはありますか。

一番好きなイラストとなるとどれだろう……。アジア・オセアニア編の扉絵かな。イラストとしてどーんと一番大きく書けたので、楽しかったです。

――構想時間含めて、この扉絵の制作時間はどれくらいですか。

4時間くらいです。

――思っていたより速い! もっと時間がかかるかと思いました。

制作にはPCを使っているのですが、イラストを描くのは速い方だと思います。自分よりイラストがうまい人にはたくさん会ったことがあるけど、速い人には会ったことがありません。イベントで複数の漫画家が集まって一斉にイラストを描くような時も、たいてい自分だけ“待ち”みたいな状態になります(笑)

――明るい色使いも、ルネさんのイラストの特徴ですよね。連載では毎回、カラフルな色使いが目を引きました。色使いで意識されていることなどは?

カラフルなのがいいとはよく言ってもらえますね。フキダシの中のセリフに色を使うのも好きだし。意識しているのは、当たり前だけど、近くに同じような色を置かないことくらいかな。同系色が近くにあると色が死んでしまうので。

ルネさんのお気に入り、アジア・オセアニア編の扉絵。
ルネさんのお気に入り、アジア・オセアニア編の扉絵。

創作スタイルは「晴耕雨読」

――創作活動中のリフレッシュ方法は?

散歩ですね。仕事が詰まっていない時は、1日2-3時間歩いています。昨日も散歩していたら、綺麗な富士山が撮れました!  音楽聴いたり、おやつ食べたりしながら散歩するのが好きなんです。

――おやつタイムも!

途中で焼き鳥買ったりとか。散歩中にリラックしながら食べるのがいいんですよ。本の中の一言コメントに、好きな四字熟語は「晴耕雨読」って書いてるんですけど、僕の生活も似ているなって思って。僕の場合は、晴れている時に出かけて、天気の悪い日に集中して仕事するスタイル。

――アジア・オセアニア・アフリカ・ヨーロッパ・北中南米と世界各地のことわざが収録されていますが、本で紹介した中で、特に好きなことわざは?

イタリアのことわざで「チェスが終われば王様も歩兵も同じ箱に帰る」が好きです。おしゃれだし、絵も浮かびやすい。このことわざのイラストで、チェス盤や駒を描くのはちょっと大変だったけど……(笑)。 
このことわざは、意味も深いですよね。偉そうにしていたって、うまくいかないことがあったって、最後はみんな同じ。だからいいじゃん! と開き直れる。

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