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出川哲朗さん風マスクなら「やばいよマスク」。パーティーグッズ会社では一体どんな会議をしているのか

選んだ理由は「パーティーグッズ会社の会議が気になるから」

パーティーグッズ界ってとにかく仕事が早いですよね。
ラバーマスクなんて、話題の人の顔があっという間に商品化されて、本当にすごいと思います。買わないけど。
ただ、買っておけばよかったなと思うものもけっこうあって。
「ハンカチ王子」のマスク、買っておけば今かぶれたな、とか。

早いだけじゃなくて、ネーミングセンスも秀逸。
権利の関係でその人ズバリの名前は商品名にできないから、出川哲朗さん風のマスクは「やばいよマスク」、きゃりーぱみゅぱみゅさん風のマスクは「原宿ガール」、マツコ・デラックスさん風のマスクは「デラックスなマスク」とか。
パーティーグッズの会社では、社員の方々が会議室に集まって一体どんな話し合いをしているのか、気になります。

このとき見つけたパーティーグッズは「金太郎の腰掛け」でした。
子供の頃「まんが日本昔ばなし」ばっかりみていたからなのか、昔ばなしが大好きなのですが、金太郎の最後って、本当にわからない。
「一寸法師」もわかりません。なんでちっちゃくなったのか、ちっちゃくなってどうしたのか……。

昔ばなしといえば、「浦島太郎」の亀に乗って海に入る瞬間、怖くないですか?
息ができるのか不安だし、水流もあるから目を瞑ってしまいそうだし。

以前、あらゆる浦島太郎の絵本を集めて、どうやって亀に乗っているのか、調べたことがあります。
足で甲羅を挟んでいるもの、手で甲羅を掴んでいるもの、ただ釣竿を持って座っているものなど様々でした。

結局のところ、どうやって乗るのが正解なんでしょう。
力いっぱい甲羅を掴み過ぎて亀に痛いって言われても困るし、変に力んで挟むと自分の足を痛めそうだし。
竜宮城まで何分かかるかわからないから、余計に怖いですよね。
あと5分とか言ってくれたらこの体勢のまま我慢しようと思ったりしますけど。

そして、乗っている間は亀と何を話せばいいのかもわからない。
タクシーのようにあまり話さない方がいいのか、せっかくだから情報交換くらいしたほうがいいのか……。
万が一長距離移動だったら、乗せてもらっている手前、何か気の利いた話でもした方がいいのかとか、ちょっと気疲れしてしまいそうです。

せっかく助けた亀が、イヤな奴だったり、チャラい奴だったりしたら、嫌ですね。 
若者っぽい亀なんて話が面白くなさそうだし。

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せきしろ

せきしろ●1970年北海道生まれ。主な著書に、映像化された『去年ルノアールで』や、映画化された『海辺の週刊大衆』、『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』(共に双葉社)など。また、又吉直樹氏との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』(幻冬舎)、西加奈子氏との共著『ダイオウイカは知らないでしょう』(マガジンハウス)も。
ツイッターhttps://twitter.com/sekishiro

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