2020.6.20
東京都知事選が10倍面白くなる! 選挙取材のプロが伝授。「選挙のほんとう」がわかる5つのポイント
ポイントその5「都知事選は候補者にとってコスパがいい」
東京都の予算規模は15兆4千億円。これはスウェーデンの国家予算を超えます。都知事選とはそのトップを決める選挙です。
立候補するための要件は「日本国民で満30歳以上であること」だけ。東京都民である必要はありません。
そのため、全国から多くの挑戦者が集まってきます。2016年は都知事選史上最多(当時)の21人が立候補しました。今回はそれよりさらに一人多い、22人が立候補しています。
畠山さんによると、これほどたくさんの人が立候補するのは「『自分の政治的主張を訴えたい』と考える人にとって、都知事選はもっともコストパフォーマンスに優れた選挙だから」。
300万円の供託金を収める必要はありますが、NHKと民放で放送される「政見放送」の機会が準備されているし、都内に1万4千カ所以上のポスター掲示場もあります。選挙期間も17日間と、日本の選挙の中では一番長い。
「たった一つの椅子を争うために、多様な候補者が集まる。こんなにわかりやすくて面白い選挙は他にない」。
だから新型コロナウイルス禍をきっかけに政治に関心を持ち始めた人にこそ「東京都知事選に注目することを勧めたい」と畠山さんは言います。
都知事選は「日本で一番人材が集まる選挙」であり、多様な候補者の訴えに耳を傾けて政治について考える絶好の機会なのです。
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以上、「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」から学ぶ選挙の基本講座でした!
連載では、選挙取材のプロである畠山さんがセレクトした、選挙関連のおすすめ映画や書籍も紹介しています。
こちらも是非あわせてチェックして、都知事選の行方に注目しましょう!