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鎌倉育ちの作家・甘糟りり子が通い続ける名店たち~読むだけで鎌倉の味に浸れるとっておきの5店

鎌倉山の絶景が待っている洋菓子店

お酒もお料理もいいけれど、やっぱりデザートも欠かせません!

鎌倉山の「ハウス オブ フレーバーズ」は料理研究家のホルトハウス房子さんが営む洋菓子の店です。

「葉っぱ」の形をイメージした建物。
「葉っぱ」の形をイメージした建物。

鎌倉山の急な斜面に佇むこちらのお店。
開放感のあるガラス張りの店内からは、四季折々の鎌倉山の絶景を見渡すことができます。この特徴的な建物を手がけたのは建築家の齊藤裕さん。齊藤さんの建築は個人宅がほとんどなので、「ハウス オブ フレーバーズ」はそのイズムを感じられる貴重な空間でもあります。

2019年11月23日に25周年を迎えたお店の名物といえば、チーズケーキ。値段も含めて「日本一のチーズケーキ」と言われている逸品です。
ただし、こちらの超高級チーズケーキは通販でも取り扱っているので、一念発起して奮発すれば入手は可能。

それもまた魅力ですが、実は提供されるのは店内のみ、しかも10月のある2日間だけ味わえる、予約必須の幻のデザートがあるのです! 
それがこちらの「マロンシャンテリー」。

秋のお楽しみ、1年でたった2日間限定のデザート「マロンシャンテリー」。
秋のお楽しみ、1年でたった2日間限定のデザート「マロンシャンテリー」。

その唯一無二の味わいを、甘糟さんはこう表現します。

「何度も裏ごしした栗の中にぶどうが隠れていて、生クリームがマロンを囲むように添えられている。ハウス オブ フレーバーズらしく味はしっかりと濃厚、なのに食感は幻かと思うほどはかない。軽いのではなく、はかないのだ。」

阿部伸二さんのイラストになると、マロンの“はかなさ”と、デザート全体の厳かさがより際立ちます(イラスト/阿部伸二)。
阿部伸二さんのイラストになると、マロンの“はかなさ”と、デザート全体の厳かさがより際立ちます(イラスト/阿部伸二)。

景色から、お菓子から、四季それぞれの鎌倉が楽しめるこちらのお店。
故・金子國義さんがデザインするショッピングバックもおしゃれで、鎌倉のお土産や贈り物を見つける場所としても最適です。

* * *

いかがでした? 気分はすっかり“鎌倉ツウ”では!?

書籍『鎌倉だから、おいしい。』では、他にも、お屋敷街に佇む未来の老舗(イチリンハナレ)、自営の畑を持つ野菜のビーン・トゥー・バー(オステリア ジョイア)、カレーもいいけれど私はビーフサラダ(珊瑚礁 本店)などなど、鎌倉の素敵なお店が、甘糟りり子さんの思い出とともに紹介されています。

ガイドブックやグルメサイトでは絶対にわからない、鎌倉育ちだから知っている魅力的な世界に出会える1冊。読むだけで、大人の鎌倉散策を楽しんでいるような気分に浸れるエッセイ集です。詳細はこちらから

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