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残念! 「肉を食べまくってタンパク質摂取」はNGだった! 薄毛に悩む人が本当に摂るべき栄養素とは?

肉ばかりはNG! タンパク質は魚・豆類からも摂って

 髪のためにタンパク質を摂りましょう、と言うと、男性はよく「ヨシッ! 今日から毎日焼き肉だ!」と喜々として肉を食べようとしますが、ちょっと待って! これは少々都合のいい勘違い。実は落とし穴があります。

タンパク質といえばお肉!と思いがちだけど……。画像/写真AC
タンパク質といえばお肉!と思いがちだけど……。画像/写真AC

 肉のすべてがタンパク質というわけではありません。種類や部位によっては脂身が多いので、何も考えずに脂身もたくさん摂りすぎるとコレステロール値が上がったり内臓脂肪が増えたり、かえって毛の成長によくありません。また、男性の大好きな赤身の肉は鉄分が多く含まれているため、摂りすぎると鉄分が肝臓に溜まり過ぎて代謝が低下し、脂肪肝と相まって肝機能が低下することもあります。女性は生理があるため、鉄を摂っても月経時に体内から排出されますが、男性は鉄が体内に溜まる一方であるため、気をつけたいところです。
 タンパク質はできれば魚、卵、乳製品、豆類などからも合わせて摂るのがおすすめです。
 近年、男女とも魚の摂取不足が言われていますが、魚にはDHA、EPAが摂れるというメリットがあります。DHAには血栓をできにくくし、悪玉コレステロールを減らす働きがあるので、血流もよくなり、髪に栄養が届きやすくなります。EPAは脳梗塞や心筋梗塞を予防する働きがあり、これも血管の流れをスムーズにしてくれます。この2つはマグロなどの赤身の魚より、サバやサンマなど青魚に多く含まれるので、髪のためにも積極的に摂るようにしましょう。
 
 また、豆腐や納豆などの豆製品でタンパク質を摂るのもすごくおすすめ
 植物性のタンパク質は脂質が少なくカロリーが抑えられ、血流が悪くならないので、1品追加するおかずとして摂るのがおすすめです。
 
 そしてタンパク質と一緒にぜひとも摂ってほしいのがビタミンC、 B群です。

 ビタミンB群は髪の主成分ケラチンタンパクの生成を助けたり、毛母細胞を活性化させ、発毛を促します。ホウレン草やブロッコリーなどの色の濃い野菜や豚ヒレや鶏のささみにも多く含まれます。比較的タンパク質食材に多く含まれるビタミンでもあるので、いろいろなタンパク質をまんべんなく摂ることで、B群のバランスも自然とよくなります。
 ビタミンCは直接、髪の成長を促すものではないのですが、抗酸化作用があり、細胞の働きを健全に保ち、頭皮の状態を整えてくれます。柑橘類など果物全般やピーマン、ゴーヤ、パセリなどに多く含まれていますね。
 保存食や加工食、切ったあとに水にさらしたり茹でたりしたものはビタミンが少なくなってしまうので、できるだけ新鮮なものをさっと調理して食べましょう。どちらも水溶性で、使われなければすぐ尿から排出されてしまうので、毎日積極的に摂取する必要があるビタミンです。

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新刊紹介

田路めぐみ

神奈川県出身。平成9年、東京大学医学部医学科卒業。
日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本頭蓋顎顔面外科学会会員、日本外科学会会員。
虎の門病院外科レジデント修了後、東京大学形成外科医局に入局。帝京大学、東京大学、国立国際医療センターにて形成外科の研鑽を積み、焼津市立総合病院、国保旭中央病院にて形成外科科長を務める。その後国立がんセンター東病院頭頸科、せんぽ東京高輪病院(現JCHO東京高輪病院)形成外科を経て、2014年より、松倉クリニックに勤務。
美容のみならず形成外科・再建外科医としても活躍し、その幅広い臨床経験から、患者さんの状態やニーズに合わせて柔軟に治療法を選ぶ総合的な診療を得意とする。
自らの薄毛経験も活かし、身体全体とストレスまで考慮した総合育毛治療がクリニックでも人気を呼んでいる。

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