2020.9.26
川村エミコさんのエッセイを読んで、糸井重里さんが手帳に書いた言葉とは……?
糸井重里氏×川村エミコ氏トークショー イベントレポート
先日、渋谷PARCOにあるほぼ日のイベントスペース「ほぼ日曜日」にて、「ほぼ日手帳2021発売記念イベント」糸井重里さんと川村エミコさんのトークショーが行われました。
ほぼ日手帳を2007年から愛用しているという川村さん。
10年前の手帳に記された「家無し」極貧の日々を見返して思うことや、デートする!という目標を未来の予定として記したこと、手帳の表紙を見るだけで、どの年に使っていたものかわかる……など、「手帳愛」あふれる思い出が披露されました。
そもそも、「ほぼ日手帳」の発想のきっかけになったのは「文庫本」。会社員用に、カレンダーとしての役割の大きかった当時の手帳ではなく、何を書いてもよい自由度があり、持ち運びのしやすい手帳はないものか……という糸井さんの思いから生まれたものなのだそうです。
糸井さんの「手帳に何も書いていない日も、大切な一日」というひとことに、川村さんが驚きながらも大いに納得したりと、「書くこと」がもたらす効用についてたくさんの発見に満ちたトークショーとなりました。
途中、10月5日発売の新刊『わたしもかわいく生まれたかったな』をひと足早く読んでくださった糸井さんが、手帳にエッセイの感想を書いたというエピソードを披露し、そのページを読み上げる一幕も。
「川村エミコのエッセイを読んでいて思う。
優と劣、美と醜、上と下があるのではない。あるとしてもそれを逆転させる方法があるから、固定して考えてはいけないのだ。
逆転させる方法とは何か。押しと引きだ。川村さんのエッセイのなかで彼女は押すところ、押すべきところで押してないのだ。
押し返されたら相手も何かの策を講じなくてはならない。そこでもうひと押ししするのか、引くのか。
押したり引いたりをしているうちには、勝つことがある。
その勝ちの足し算が人間の自信になっていくのではないか。
そして、押しやすい人生に変化していくのではないか」
糸井さんがこの感想を記したのは、エッセイ冒頭から50ページほど読んだあたりとのこと。それから読み進めるにつれ、川村さんが「だんだん押し始める」ことに気がついた糸井さんは、その変化を正確に書き表していく川村さんの記憶力と観察力に驚いたそうです。
エッセイ『わたしもかわいく生まれたかったな』は10月5日発売!
「はっきり言ってものすごく面白いんですよ!」と糸井さんからも太鼓判を押していただいたエッセイ『わたしもかわいく生まれたかったな』は、10月5日(月)発売予定です。
トークショーの内容は、10月上旬に「ほぼ日刊イトイ新聞」にて公開予定です。
エッセイと一緒に、ぜひお楽しみください!