2021.9.2
9月2日は「靴の日」! 秋になると履きたくなる、ブラウンレザーのウィングチップシューズ
今回は、靴の日にちなみ、佐藤誠二朗さんの『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック ストリートおじさんの流儀100』の中から、「ウィングチップシューズ」(つま先部分に翼のような切り替えを施した革靴)についての篇を特別掲載。
元「smart」編集長・佐藤さんが「毎年秋になると履きたくなる」というオールデンのウィングチップへの愛やウンチクをたっぷりと語ったコラムです。
著者書き下ろしコメントとともにお届けします!
*書籍『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック ストリートおじさんの流儀100』から、一部抜粋・再編集しています。
(構成/よみタイ編集部)
@佐藤誠二朗
僕ぐらいの年齢のオヤジともなると靴に関して一家言ある人が多く、本当は触れるのも面倒くさいジャンルなのだ。でも自分が気に入っている一足を、思い入れの理由とともに見てもらえば、なんやかんや話のタネにしてもらえるのではないかと思って書いた回です。
オールデンのウィングチップ、今年もそろそろ履きたくなってきた。
カジュアルスタイルに合わせた方がかっこいい
秋になると履きたくなるのが、オーセンティックなたたずまいを持つブラウンレザーのウィングチップシューズだ。
ウィングチップシューズはもともと、イギリスのカントリージェントルマンのためのアウトドア用シューズだった。
メダリオンと呼ばれる穴はただの飾りではなく、湿地などを歩いて濡れた靴が乾きやすいようにという目的で施された通気穴なのだ。
長い歴史の中で徐々にフォーマルの部類に組み込まれるようになり、現代の日本ではビジネスマン用シューズ的な扱いを受けることが多い。
でも僕は、ルーツを尊重してカジュアルスタイルに合わせた方が断然かっこいいと思うのだ。
僕のお気に入りはオールデンのウィングチップ。
一口にウィングチップといっても、ヨーロッパのものとアメリカのものでは飾りの付け方が異なる。
オールデンはアメリカのブランドなので、つま先からはじまった飾りが直線的にかかとまで伸びる仕様。
これはアメリカンブローグ、あるいはロングウィングチップと呼ばれる。
ちなみにイギリスを中心とするヨーロッパのウィングチップは線状の飾りがかかとまで伸びず、半分くらいのところでソールに向かって曲がっていく。
僕のオールデンは以前ハワイに行ったとき、レザーソウルというホノルルの有名靴店で購入したもの。
型番で調べてみると、レザーソウルの別注品のようだ。