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「SnowManが可愛すぎて語彙力を失う」。漫画家・明さんが今年ハマった「推し活」サブスク動画3作

「SnowManが可愛すぎて語彙力を失う」。漫画家・明さんが今年ハマった「推し活」サブスク動画3作

コロナ禍で「おうち時間」が増える中、昨年から今年にかけて利用者が急増したのが、サブスク動画。Amazon PrimeやNetflix、Huluなど、多彩な動画コンテンツを楽しむことができる配信サービスです。

本特集では、エンタメをこよなく愛する「よみタイ」の執筆陣に、2021年にハマったサブスク動画を紹介していただきます。1年を締めくくる特別企画です!

前回は、作家の爪切男さんが、「野望を感じるドキュメンタリー」3作を紹介してくださいました。

特集第4回にご登場いただくのは、 『漫画家しながらツアーナースしています。』の著者、みんさん。明さんといえば、現役漫画家にして看護師という経歴に注目が集まりますが、実は、博物館巡りやアイドル、映画観賞など、自他共に認める多趣味なオタク気質。コロナ禍では、サブスク動画で自宅にいながら「推し活」を楽しんでいるそうです。今回は、そんな明さんが今年特にハマった推し動画を紹介してくださいます。

(文/明、構成/「よみタイ」編集部)

推しのありがたみを感じた1年

 イベントは軒並み中止となり、家族や友人たちとも気軽に会えなくなってしまったコロナ禍。大好きなアーティストの10周年をお祝いするはずだったライブにも行けなくなるし、地元・沖縄にも帰れなくなるしで、嘆くこともたくさんありました。

 そんな中、心の安寧を保ってくれたのが、「推し」たちの存在です。推しがいるって最高だな、とあらためて思った1年でした。

現役漫画家にして看護師の明さん。本特集では、「推し」の尊さをたっぷりと語ってくださいます!(「いのちの教室」第5話より)。
現役漫画家にして看護師の明さん。本特集では、「推し」の尊さをたっぷりと語ってくださいます!(「いのちの教室」第5話より)。

ジェニファー・ローレンスの「ふてぶてしさ」がたまらない『レッド・スパロー』

『レッド・スパロー』のスパローとは、美貌による誘惑や心理操作で情報を入手する諜報員、つまり美しさを武器にしたスパイのこと。作中では、美しく才能あふれるバレリーナのドミニカが、政府高官の叔父の策謀により、スパローとなることを余儀なくされます。そして過酷な訓練と、スパローとしての人生を歩んでいくという、スパイアクションです。

 主人公のドミニカを演じたのは、ジェニファー・ローレンス。私が大好きで大好きで仕方ない、「推し俳優さん」です。きっかけは『ハンガー・ゲーム』でした。その後、彼女の出演する作品は欠かさず見るようになったのですが、私は彼女の演じる「ふてぶてしさ」がとても好きなのです。

『ハンガー・ゲーム』のカットニス・エヴァディーン役も、ふてぶてしい少女でした。でもそれは、望まない荒波の中で、家族を必死に守り、折れまいとする強さ、理不尽への怒りや悲しみ、周囲から寄せられる期待によって作り上げられたふてぶてしさでした。それが痛いほど伝わるカットニスを、ジェニファー・ローレンスが演じ切りました。カットニスが好きなのか、それを演じるジェニファー・ローレンスが好きなのか、あるいは両方か、はじめはわかりませんでしたが、ともかくも、この作品で「ふてぶてしさ」にほれ込んだわけです。(ちなみに『レッド・スパロー』はこの『ハンガー・ゲーム』の監督作品であることも、熱い熱い推しポイントです。)

『X-men:ファーストジェネレーション』では、変身能力をもつミュータント、ミスティーク役。最強クラスの強さを誇る彼女もまた、ふてぶてしい女性でした。彼女は、自分の能力に誇りと恥の両方を抱いています。加えて、そんな自分を愛してくれる人々、そして自分自身を探し求めているがゆえの葛藤に葛藤しています。それらが、あの「ふてぶてしさ」を生み出しているのかな、と感じました。だから、愛の求め方もふてぶてしいし、自己主張の仕方もふてぶてしいんです。それでいて愛らしい。彼女はその後のシリーズ作品の中でも、さらにふてぶてしさを増していくのですが、いずれの作品でも、ふてぶてしさの中に迷いが見える演技が、大好きでした。

 そして、『レッド・スパロー』のドミニカ役。彼女もまた、ふてぶてしい女性なのです。どちらかというと『ハンガー・ゲーム』のカットニスに近いのかと思います。どうしようもない状況に追い込まれ、望まない道で生き残るためには、弱さを見せるわけにはいかないし、より強く、憎たらしく生きなければならない。そんな中でドミニカは、母親や叔父、スパロー育成施設の教官、上司、同僚たち、あらゆる人に対して、ふてぶてしくふるまいます。

 ドミニクがカットニスと違うのは、より孤独であるということかなと感じました。そしてそれがひしひしと伝わるから、哀しいし、いたたまれない。作中で彼女はたくさんつらい思いをし、絶望し、多くのことを諦めます。そのどん底の淵で、孤独なふてぶてしさも磨かれていくのです。様々な映画への出演を経て、より一層磨きがかかった演技としての「ふてぶてしさ」。そしてこの作品の中でも成長していくキャラクターとしての「ふてぶてしさ」。そんなジェニファー・ローレンスの「ふてぶてしさ」が、やっぱり大好きだな、と再確認したわけです。

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みん●看護師&漫画家。過去作にGANMA!『LICHT-リヒト-』Ming短編集①~③。また看護師コミュニティサイト「看護roo!」に『ナースの力』掲載。ツイッター @rikukamehameha

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