2021.3.5
最短で成功をつかむコツは意外なところに? こち亀作者が明かす「未来術」~漫画家・秋本治の仕事術
Q.「もっとお金が欲しい」気持ちから逃れられず、現状に満足できません……。
「収入がすべてじゃない」と頭ではわかっているけれど、やっぱりあるに越したことはないのがお金。
節約や我慢ばかりでは毎日の暮らしが楽しめないと思うし、世間を見渡しても、起業や投資で巨万の富を得た人ほど“成功者”として扱われるものです。
友達と美味しいものを食べたり、セミナーに参加したり、より良い物や経験を求めてお金を使うのは、向上心の現れとも言えます。
だからといって、給料アップを求めて頑張って転職や副業をしても、生活水準が上がって余計にお金が必要になったり、自分の時間が減ったりして、収入と人生の満足度は比例せず……。
どうしたら「お金が欲しい!」という無限の欲から解放されるのでしょうか?
A.たくさんお金をもらって何が幸せ? いい仕事をすることこそが最大の喜び
初めての読み切りの原稿料で買ったものは、当時発売されたばかりの最先端のステレオラジカセでした。当時、5万円ほどだったと思いますが、「自分が描いたマンガのお金で買ったんだ」と思うと本当にうれしくて、いまでもそのラジカセは大事に持っています。
そんな昔のことを思い出してみましたが、僕はお金に関しては本当に無頓着です。というよりも、物欲が強くないので、お金をあまり使わないのです。
お酒を飲んで派手に遊んだり、高いお店に食べに行ったりしたいとも思いません。
そんなわけで、若いころといまとで、お金の使い方がまったく変わっていないのです。
個人的にもっともお金を使っているのは、趣味に対してです。でもその趣味も、プラモデルやミニカー収集なので、大きなお金を使っているわけではありません。
ほかには、本やガジェットに使うことが多いのですが、それらはいずれもマンガのための資料になるので、必要経費のようなもの。
いいネームが完成したときが僕にとっては最大の喜びなのです。創作してそれが仕事になることが、一番うれしいですね。