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コミカライズ記念特別“ブス”対談! 若林杏樹さん×田村麻美さん「これがデブスの幸せ戦略」

やりたいことが見つからないから、とりあえず勉強していた

田村 結構習い事はさせてもらっていたんです。ただ、ピアノをやらせてもらっても、いまいち好きになれない、スイミングもいまいち、字もいまいちみたいな感じで、結局やりたいことが全然見つからなくて。でも、勉強はとりあえずやらなきゃいけない。やった先に、大学とか資格とかって、つながる可能性があるから、やってて損はしなそうだな、みたいな感じ。

若林 本にも書いてありましたけど、そういう考え方が中学生の時からできていたって早いですよね。私は中高時代はオタクグループにいて、ずっと漫画読んでました。結構エロい漫画とかBLとかも読んでて、男性にぶつけられない多感な時期のものを、全部二次元にぶつけていた部分はあって。「大学出たら絶対ハッスルするぞ」と思いながら(笑)
だから、田村さんの本を読んですごく共感しました。

「学生時代はデブスで地味なオタクでした」と話す若林さん。
「学生時代はデブスで地味なオタクでした」と話す若林さん。

田村 うれしい。

若林 でも私の場合、取り柄を生かそうとかは全然考えていなかったので。絵が好きだから漫画家になりたいというのはなんとなくあったんですけど、特に動かずにふつうに就職しましたし。

田村 大学職員ですよね?

若林 そうです。やりたいことがあんまりなかったというのもありますが、大学は自分を初めて出せたところだったので。
大学に入って、漫画研究会という、いわゆる漫研で、初めて自分の描いた四コマ漫画を人に見せたんです。そこで結構いろんな人に面白いと言ってもらえて。ああ、これは良いなと、やっと自分を出していけたのが大学という場所でした。だからここが職場になって広報の仕事とかできたらいいかな、と。大学には5年勤務して、結局漫画家の道に進みました。

――そういう意味では、お二人ともちゃんと若い頃にイメージした人生を歩まれていますよね。

田村 うん、何とか。でも、面白みのない人生ではあると思うんです。突拍子もないことはできないし、やろうとも思わなかったし、生きていく上で経済的な安定がやっぱりないと、生きていくの、しんどいよなって。じゃあ、経済的安定のためには、資格、国家資格かな、みたいな。全然面白くないわけなんですよ。アイドルになりたいとかじゃないし。

「ブスじゃなかったらこんなに頑張って勉強しなかったかもしれない」と田村さん。
「ブスじゃなかったらこんなに頑張って勉強しなかったかもしれない」と田村さん。

田村 自分の容姿に自信がないので、仮に結婚できたとしても、やっぱりブスだから、飽きられて捨てられちゃう可能性も大いにあるよな、みたいな。だからやっぱり、結婚してからも、ちゃんと経済的自立はしていないと、捨てられたときに何もなくなっちゃうなと。暗いんですよ。

若林 たしかに暗い(笑)

田村 その一心で、今も頑張って仕事をしています。まあ、ある意味で、プラス思考ではありますね。

――そして、2018年に『ブスのマーケティング戦略』を発表されました。そのタイトルや著者の顔が全面に使われたカバーが世間をざわつかせ、発売当初から話題作に。ものすごい反響があったと思いますが、当時を振り返っていかがですか?

田村 賛否両論がすごくて、本当に両極端だったんですよ。賛のほうは、どちらかというと、やっぱり容姿に割とコンプレックスがあって、容姿じゃなくても自分に自信がなくて、頑張って努力して生きてきたって人には、すごい共感をいただけたんです。
だけど、言い方はアレかもしれないんですけど、私なんてと諦めて生きてきちゃったような方からすると、卑下してきた自分を否定されているような感じを受けたのか、「ブスなんて言葉を使いやがって」とか「こんな顔面の表紙は見るに堪えない」とか、ものすごい批判の声も届きました。

表紙のインパクトも話題となった『ブスのマーケティング戦略』(文響社)。画像右の文庫版(集英社文庫)も好評発売中。
表紙のインパクトも話題となった『ブスのマーケティング戦略』(文響社)。画像右の文庫版(集英社文庫)も好評発売中。
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若林杏樹

漫画家 1988年生まれ、新卒で大学職員として大学に就職し、5年勤務。 脱サラして漫画家の道へ。日常エッセイと小難しいことをギャグに変え、わかりやすく面白い漫画が得意。自称「私に漫画にできないものはない」。オンラインサロン『あんじゅ先生マンガ家サロン』通称あんマンサロンを運営。マンガで食える人を増やすのが人生の目標。
共著『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』(サンクチュアリ出版)は、10万部を超えるロングセラーに。
最新刊は『学校では教えてくれない稼ぐ力の身につけ方』(共著/小学館)


若林杏樹HP
https://anju-manju.com/

田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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