よみタイ

石沢麻依「饒舌な名画たち 西洋絵画を読み解くための11の視点」

西洋絵画を鑑賞するとき、私たちはどこを見ているでしょうか。
全体の雰囲気、色使い、モチーフ……さまざまなアプローチがありますが、細部の意味や作品世界の背景を知れば、より深く絵画を味わうことができます。
古代ギリシャ・ローマ神話、キリスト教、聖母、聖書の物語世界、寓意、異端、魔女……画家が作中に散りばめたヒントに込められた意味とは。
小説執筆と並行して美術研究を重ねる、芥川賞作家の石沢麻依さんによる西洋美術案内です。

連載目次

  • モデルの名前が失われても残るもの 第11回 カンヴァスをはさんで画家が対話する肖像

  • 鏡が浮き彫りにするのは、目に見えない真実か、仮初の現実か 第10回 画家の目としての鏡の役割

  • 神秘、自由、孤独や幻想…時代とともに移り変わる闇と夜の描かれ方 第9回 絵画の中の夜

  • 斬首、殴打…彼女たちはなぜこのような行為に出たか 第8回 ファム・ファタル(宿命の女)というレッテルを貼られた女性たち

  • ボッティチェリ、クラーナハがウェヌス(ヴィーナス)を通して伝えたかったこととは 第7回 美女たちが見つめる先に映るもの

  • 老婆か妖婦か。激しい魔女狩りが起こった理由とは 第6回 社会の害悪の象徴として描かれる魔女

  • 姿の数だけ信仰のスタイルがある。第5回 聖母とマグダラのマリアの描かれ方

  • 美術史上初の静物の描き手、カラヴァッジョが絵の中に込めたものとは 第4回 失われゆくもの、移ろうものの表現者たち

  • ドイツが豊かな森を描く一方、ボスやブリューゲルが目指した表現とは 第3回 絵の中の物語を包む風景の主役感

  • 画家の目と絵筆を通して鮮やかによみがえる、土地の姿と営みと 第2回 時間と空間を再現する風景描写

[1日5分で、明日は変わる]よみタイ公式アカウント

  • よみタイ公式Facebookアカウント
  • よみタイX公式アカウント

新刊紹介

石沢麻依

1980年、宮城県仙台市生まれ。東北大学文学部で心理学を学び、同大学院文学研究科で西洋美術史を専攻、修士課程を修了。
2021年「貝に続く場所にて」で第64回群像新人文学賞、第165回芥川賞を受賞。
著書に小説『貝に続く場所にて』『月の三相』、エッセイ『かりそめの星巡り』がある。

週間ランキング 今読まれているホットな記事