勢至菩薩、馬にゆかりがある神社仏閣も開運スポット！

――加えて2026年は「午年」で、動物の馬を意味します。戦の場では“戦車”のような働きをする一方で、農耕民族の日本人にとっては、古くから家畜として飼ってきた歴史もありかけがえのない存在ですよね。

午年の守護神は、勢至菩薩せいしぼさつ。2025年の巳年を象徴する弁財天と比べて知名度は低いですが、この勢至菩薩、じつは“阿弥陀三尊”のうちの一つなんです。中央に配置されているのが阿弥陀如来で、向かって右は観音菩薩（左脇侍）、勢至菩薩が左（右脇侍）。観音菩薩は慈悲を、勢至菩薩は智慧を表すとされています。

ちなみにこの勢至菩薩、単体で祀られることはほとんどありませんが、調べてみると京都の「知恩院」の勢至堂にはお祀りされているようですね。参拝するなら阿弥陀如来が祀られている神社仏閣へ行くのがおすすめで、京都の「三千院」、「仁和寺」（期間限定公開）、あとは長野の「善光寺」は名高いです。

2026年の運気を見るにあたってふと思ったことが、午と言えば“火の気質”を持っているから情熱的で、勢いや華やかさもたっぷり。にもかかわらず、守護神である勢至菩薩の存在感や認知度は控えめ……。イメージがかけ離れている理由を考えてみると、火は、扱いを間違えると火傷するし、燃え上がると火事にもなる。馬も、普段は穏やかで頼りになるけれど、興奮すると、暴走したり、暴れたりすることも。だからこそ、“脇に控える謙虚さと知恵が大事ですよ”と控えめに教えてくれるのが勢至菩薩なのかもしれない、と。

――知っておくだけで、勢至菩薩との向き合い方が変わりそうです。

それだけでなく、神様が騎乗する遣いとしての役割を担う御神馬が奉献されているとか、馬にゆかりがある神社仏閣にもご利益が期待できると思います。代表格と言えば、「伊勢神宮」や京都の「上賀茂神社」、大阪の「住吉大社」。他にも古来、馬の産地だった山梨県の「小室浅間神社」、源頼朝公が夫人・北条政子の安産祈願のために神馬を奉納されたという説が残る神奈川の「平塚八幡宮」など。都内では「神田明神」もそうで、15歳を迎えた“あかり”さんがいますし、陰陽師として名高い安倍晴明ゆかりの葛飾区にある「五方山 熊野神社」にも神馬がいますね。
あとは、神馬はいませんが茨城県の稲敷市には馬体を守護する「勝馬神社」も。「大杉神社」の境内にお祀りされています。

――「勝馬神社」は騎手や調教師、馬主などの競馬関係者や競馬ファンにも人気のようですね。

ギャンブルは遊びであり、レジャー運と結びつくので、この流れで競馬ブームが来るかもしれませんね。楽しむのはアリですが、とは言えそれが金運に結びつくわけではありませんので、一攫千金は期待しないで遊ぶほうが……（笑）。そこはご理解くださいね。

――最後に、読者のみなさんへメッセージがありましたらぜひ。

うまく行かないことが続くと、つい、“変わらない、変えられない”とネガティブな感情を抱いてしまいがち。けれど運気というものは、止まらずに変化し続けるもので、突然潮目が変わってチャンスが訪れたり、上昇気流に乗れたりします。占いは運気が上向くタイミングや要注意時期を教えてくれる天気予報や地図のようなもの。今なら、ChatGPTに相談するような気持ちで、気軽にチェックしてみてはいかがでしょう？　現実ではこういう状況だけど、占いならどういう意味なの？　もうひとつの声や視点として、うまく使って運気を上向きにしていただけたら。

社会・経済において、がっかりすることや無力感を感じることも少なくない日々ですが、「私一人の力なんてどうせ……」とは決して思わないこと。一人一人が意識すれば、世の中や社会も動いていきます。自分はもちろん、他の人の“気”も信じましょう！

みなさまの2026年が明るい未来になることを信じ、願っています。

次回連載最終回は1月中旬公開予定です。

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