2022/9/5
この部屋から東京タワーは永遠に見えない
発売即重版!各界から絶賛の声!!
【推薦コメント】
これだけ軽やかに情けない話を書けるのは、すごい才能だ。
──堀江貴文
港区に渦巻く「野心」と「諦念」。我々は前者を強調するが、麻布競馬場は、その両者をバランス良く描く。これは、一本取られた!
──日紫喜康一郎(月刊誌・東京カレンダー編集長)
いい人と思われたいから、言うのも頭に浮かべることすらはばかるような思いを全部代わりに吐き出してくれていた。この世の創作物はわりと最後には励まして背中を押してくれるのに、全然励ましてこないこの本に逆に励まされたりして。そんな私は意地が悪いなぁと思いました。
──峯岸みなみ
めちゃめちゃ面白い。現代の東京生活で見かける乾いた感情を生々しく感じられる。
──金井良太(株式会社アラヤCEO)
時代の気分を過剰な密度のハイコンテクストと記号でミックスした140字の寓話集。
その空虚さ、軽薄さは、読む者の笑いを誘い、また時にその心を鋭くえぐるが、底流をなすのは中島敦、太宰治、谷崎潤一郎にも通じる人間の本質的な苦悩であり、本書をTwitter「文学」たらしめる所以でもある。
自意識に取り憑かれた現代人の生活を描く筆致はシニカルではあるが、愚かしくも儚く生きる人々に向けられる麻布競馬場の眼差しは、たぶん優しい。知らんけど。
後世の皆さん、これが令和東京の風景です。
──朝倉祐介(シニフィアン株式会社共同代表)
捻くれた仕方でしか表すことのできない人生の愉楽を、麻布競馬場は私たちに教えてくれる。
──佐川恭一(作家)
面白すぎて嫉妬した。俺には絶対に書けない。
──新庄耕(小説家)
救いようのないこじらせ方をした人たちに熱烈に支持されると思う。私もそうです。きっとあなたも。
──祖父江里奈(テレビプロデューサー)
地方から東京に出てきて挫折した、アラサーの男女のこじれた心象風景を描く。面白かった。
──橘玲(作家)
近年に読んだフィクションの中ではいちばん没入感のあるヒリヒリする読書だった。自己を肯定することを許さない街で生きるということ。
──中井治郎(社会学者)
世に放たれている凄まじい才能を察知する能力には自信がある。麻布競馬場がTLに流れてきた衝撃。洞察力と文章力、どのような言い回しが人の心を動かすか、人間の全てを見透かしている。
──ピエール中野(凛として時雨)
憐れみや憧れ狂おしい妬みが粒子のように人の身体の中に流れて漉された文章がとにかく美しい。自身ではどうしようもない手垢にまみれた感情が、著者の物語にかかるとこんなにも甘く切なく棄てきれない大事なものになるとは知らなかった。傑作必読。
──山本亮(大盛堂書店)
【電子版も同時配信!】
「3年4組のみんな、高校卒業おめでとう。最後に先生から話をします。大型チェーン店と閉塞感のほかに何もない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学の教育学部からメーカーに入って、僻地の工場勤務でうつになって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生の、あまりに惨めな人生の話をします。」(「3年4組のみんなへ」より)
14万イイネに達したツイートの改題「3年4組のみんなへ」をはじめ、書き下ろしを含む20の「Twitter文学」を収録。