白﨑加純
しらさき・かすみ 1992年、福井県生まれ。救急科専門医・集中治療専門医。金沢大学医薬保健学域医学類卒。農家の娘として育つも、学生時代に祖父母が病死したことがきっかけで医学の道を志すようになる。
金沢大進学後は、トップクラスの成績を修め、授業料免除、返済免除の奨学金を得て勉学に励む。大学5~6年の夏休みを利用して、ニューヨークおよびボストンへ短期留学を経験。グローバルな視座で広く医療を見つめ直すきっかけを得たのち、「ひとりでも多くの命を救いたい。多くの人々を幸せにしたい」との思いを強くし、救急医への道を選択する。
2017年金沢大卒業後は、沖縄県立中部病院で初期臨床研修医として1年目から1,500人もの救急症例を経験する。
19年からは聖路加国際病院救命救急センターで勤務、日々臨床の現場で研鑽を積んでいる。COVID-19パンデミックでは、国内2例目の患者を皮切りに積極的に患者を受け入れ、200人もの重症患者を担当、救命した経験から「救命後の患者および患者家族のケアが現在の医療に不足していること」を痛感する。以来、「集中治療室を退出したあとの患者と患者家族の長期予後」をテーマに臨床研究も行っている。
22年、日本救急医学会より史上最年少で丸茂賞を受賞。若手の救急医として注目を集めている。