2020.6.27
「逃げるは恥だが役に立つ」はハンガリーの教えだった! 人生に迷ったら思い出したい世界のことわざ
人気ドラマのタイトルとして知られる「逃げるは恥だが役に立つ」も、実はハンガリーのことわざなんです。どんな意味か知っていますか?
「古いことわざは永久に朽ちない」というリトアニアの教えにもある通り、暮らしの知恵が凝縮され、時代を超えて語り継がれているのが、ことわざです。世界のことわざを知れば知るほど、世界中の先人たちの教えを取り入れることができます。
今回は、世界のことわざを集めた『まんが アフリカ少年が見つけた 世界のことわざ大集合 星野ルネのワンダフル・ワールド・ワーズ!』(星野ルネ著)から、深〜い人生訓が詰まったことわざをお届けします!
(構成・文/よみタイ編集部)
「逃げ恥」はハンガリーのことわざ
「逃げるは恥だが役に立つ」は、新垣結衣・星野源主演でドラマ化された人気漫画のタイトルとして、すっかりおなじみのフレーズになりました。
これは、元々はハンガリーのことわざです。
ハンガリー文化センターにうかがったところ、「問題と向き合わず逃げることは普通に考えると恥ずかしいことだが、逆にそれが最善の解決策になることがある」という意味で使われるそうです。
同センターのハンガリー人スタッフによると、「正直普段の生活ではあまり耳にしたことはない」とのこと。
「でも、言われたらもちろんよく分かりますし、ハンガリーのドラマで使われているのは聞いたことがあります。例えば、対立する相手を前に、自分よりはるかに強い人だと主人公が判断し、逃げることを選ぶシーンなどです」
生き抜くためには時には逃げることも必要というメッセージが込められた「逃げるは恥だが役に立つ」。
仕事や人間関係などに悩んで追い詰められているとき、このことわざを思い出したら、少し肩の力が抜けて励まされるのではないでしょうか。
このように、世界には、短いフレーズの中に人生の道しるべとなるような教えが詰まったことわざがたくさんあります。
ここからは、アフリカ生まれ日本育ちの漫画家・星野ルネさんによるコミックエッセイ『まんが アフリカ少年が見つけた 世界のことわざ大集合 星野ルネのワンダフル・ワールド・ワーズ!』から、人生を学ぶ深いことわざを厳選して紹介します。
悩んでいるときに励まされることわざ
まずは、「逃げ恥」のように、思い出すと励まされる、背中を押してもらえることわざから。
「和尚は逃げても寺は逃げない」(中国)
失敗してもまだ望みはあるということ。悲観的になりすぎないようにという教え。
「イナゴを恐れる者は何も収穫できない」(フィリピン)
イナゴの被害を恐れても仕方がない。とにかく行動しなければ何も得られないという意味。
「チェスが終われば王様も歩兵も同じ箱に帰る」(イタリア)
どんなに偉い人も地位のない人も亡くなったら同じ。人生の誕生と終わりはみな平等、という意味。
自分の弱さに負けそうなとき思い出したいことわざ
「風をまいたものは嵐を収穫する」(グアテマラ)
悪事は何倍にもなって返ってくるという意味。元は聖書の言葉。「因果応報」「人を呪わば穴二つ」と同じ意。
「一度蜂蜜をなめるとその味は忘れない」(タンザニア)
一度悪いことをして味をしめると、なかなかやめられないという意味。
「猿の畑には実りはない」(セネガル)
遊んでばかりでは成果を得ることはできないという意味。
「袋に入った子羊を買うものではない」(ブルガリア)
品物を確認しないで買うのは良くない。衝動買いを諌めることわざ。