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レジェンド漫画家・秋本治が40年続いた『こち亀』で原稿完成時に大きな快感を覚えた特別な回とは?

『こち亀』作者・初のビジネス指南書!
漫画家・秋本治の仕事への考え方、取り組み方を書いた『秋本治の仕事術 『こち亀』作者が40年間休まず週刊連載を続けられた理由』が絶賛発売中です。
刊行を記念して、「第1章 セルフマネジメント術」より選りすぐりの一テーマを掲載。ぜひご覧ください。

ひとつの仕事を終えた瞬間の幸せが次の仕事のモチベーションになる

幸せを感じる瞬間は、作品が一本完成したとき。全ページを一枚一枚チェックし、トントンと紙を揃えてホッとする瞬間は至福のひとときです。イメージ通りのものに仕上がると、次もがんばろうという熱意もわいてきます。

『こち亀』の中で、完成したときにひときわ大きな快感を覚えた特別な回がいくつかあります。まず、一番印象に残っているのは「希望の煙突」の回(141巻)。取材して1年くらいかけた末に、思い通りのものに仕あがったので、できた瞬間から大きな手応えを感じました。その回は読者からも大きな反響をいただき、本当に漫画家冥利に尽きるとはこのことだと思ったものです。 

マンガのいいところは、つくり上げた現物を編集者に手渡しで納品するということです。いまはデータ化して、ネットでピッと送ることもできるのでしょうが、僕は手描きで仕上げた原稿を、担当編集者の顔を見ながら手渡しする瞬間が幸せ。そして「お疲れ様です」の一言をもらうと、本当に報われたという気持ちになり、やっぱり次もがんばろうとなるわけです。
 
そしてひとときの解放感を満喫した後、次のネームに取りかかるのです。

作者も最も幸せを感じた思い出の作品が「希望の煙突」だ。(141巻) ©秋本治・アトリエびーだま/集英社
作者も最も幸せを感じた思い出の作品が「希望の煙突」だ。(141巻) ©秋本治・アトリエびーだま/集英社

「秋本治の仕事術 」大絶賛発売中!

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新刊紹介

秋本治

あきもと・おさむ● 1952 年12月11日生まれ。東京都葛飾区亀有出身。1976 年、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(週刊少年ジャンプ)で連載デビュー。2016年、40 年間、全200巻に及ぶ連載が終了。同作は「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ200巻(2016年9月12日現在)」として 、 ギネス世界記録(TM)に 認 定 さ れ た 。 現 在 、『 BLACK TIGERブラックティガー 』(グランドジャンプ))、『 Mr.Clice ミスタークリス』(ジャンプSQ.RISE)の2作品を連載中。

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