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宮城リョータに河田美紀男に福田吉兆? 能代工バスケ部「9冠世代」の『スラムダンク』推しキャラは誰だ?

田口元義さんの新刊『9冠無敗 能代工バスケットボール部 熱狂と憂鬱と』が話題です。
今回は、今日23日から29日の日程で開催中のウインターカップと『9冠無敗』の刊行を記念して、書籍取材時にこっそり聞いていた「『スラムダンク』の推しキャラ、誰ですか?」特集をお送りします。
田臥勇太は、若月徹は、菊地勇樹は、誰を選ぶ? みなさんも予想しながらお楽しみください。

(取材・撮影・文/田口元義) 
『スラムダンク』新装再編版全20巻も大絶賛発売中!
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田臥勇太はやはり宮城リョータ?

 相手が『スラムダンク』愛読者だとわかると、挨拶代わりとばかりに必ずこの話題となる。
 誰が好きですか?
「読んだ時々で感じ方が違う」。Bリーグの宇都宮ブレックスに所属する田臥勇太は、クラブの公式YouTubeチャンネルの動画でそのように前置きしながら、〝推しキャラ〟を嬉々として語っていた。
 バスケットボールの名門と呼ばれていた能代工で、1996年から98年までインターハイ、国体、ウインターカップの主要3大会を全て制する「9冠」を成し遂げたチームの象徴。その田臥が真っ先に挙げたキャラクターは、主人公の桜木花道が在籍する湘北高校でチームメイトの宮城リョータだった。
 身長168センチのポイントガード。田臥自身も同じポジションで173センチと小柄など共通点が多いことから、自分と宮城を重ね合わせることが多いのだという。
 90年代に一世を風靡したバスケットボール漫画の金字塔は、昨年12月公開の劇場版映画『THE FIRST SLAM DUNK』も爆発的ヒットを記録した。田臥をはじめとする能代工「9冠の時代」を生きたバスケットマンたちは、『スラムダンク』のリアルタイム世代。原作の連載がスタートしてから30年以上が経過した今も、推しキャラに目を輝かせる。

田臥の1学年上のキャプテン、畑山陽一が選んだのは210センチのセンター?

田臥選手との名コンビは高校バスケファンの記憶に強く刻まれている畑山陽一さん。
田臥選手との名コンビは高校バスケファンの記憶に強く刻まれている畑山陽一さん。

「今だと河田美紀男ですかね?」

 劇場版映画で湘北の対戦相手として描かれた、山王工業の1年生センター。身長210センチの巨漢選手の名を挙げたのが、田臥たちの1学年上でキャプテンを務めた畑山陽一だ。
 能代工を卒業して26年。当時より少し横幅が広くなった体形を気にするように笑いながら、「人に聞かれると冗談でそう答えてるんです」と話す。美紀男の兄で3年生センターの雅史に口癖のように言う「ゴメン兄ちゃん」を、面白おかしく披露するのだという。
 そんな畑山の王道は、河田兄弟とチームメートでキャプテンの深津一成である。
 冷静沈着なゲームメークに視野の広いパスワークを武器とするポイントガードの深津は、能代工時代の畑山を想起させる。

「深津ほどじゃないけど、プレースタイルは近かったように思います。語尾に『ぴょん』を使ったことはありませんでしたけどね」

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新刊紹介

田口元義

たぐち・げんき●1977年、福島県生まれ。元高校球児(3年間補欠)。雑誌編集者を経て2003年からフリーライターとして活動する。
著書に「負けてみろ。聖光学院と斎藤智也の高校野球」(秀和システム)などがある。

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