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デキる人は自分への批判は受け止めるのに褒め上手! 仕事が捗るコミュニケーション術~漫画家・秋本治の仕事術その3

Q.自分がどう見られているか、周りからの評価や批判が気になって疲れてしまうのですが……

ビジネスの現場ではやはり結果が大事。会社からの人事評価や同僚からの評判は気になるものです。また、そうした周囲からの声に耳を傾けることによって、自身のスキルアップにつながる場合も少なくありません。

しかし、「上司や同僚からどう思われているのか」「仕事ができない人だと思われたくない」など、周囲からの評価を気にしすぎると思うように身動きが取れなくなって、仕事のパフォーマンスは落ちるし、心までも疲れてしまいます。
気分転換に手に取ったスマホでも、自分のSNSの反響や動画サイトのコメント欄など、ついつい他者の反応ばかり気になってしまったり……。

どうすれば周囲の声に左右されず、仕事に集中することができるようになるのでしょうか。

A.勇気を持って批判を受け流す。褒めてくれる人の声に応える方が建設的

 モノをつくり、発信する仕事をしていると、評価とともに必ず批判がついて回るものです。僕のマンガも面白いといってくれる人がいる一方で、「つまらない」という人も必ずいます。
 批判の声はシャットアウトした方がいいという人もいます。でも僕は、冷静に受け止められるのであれば、批判的意見を知るのもいいのではないかと思います。
 僕が批判を冷静に受け止められるのは、そもそもそんなものだと思っているから。誰もが褒めてくれるような仕事なんて、絶対にできるわけがありません

 そして大事なことは、批判は無視することでしょう。「ここがダメだといわれたから、次からこうしよう。いや、ああしようかな?」とフラフラ迷うと、間違いなく作品はますますダメになってしまいます。
 それより褒めてくれる人の声に応え、もっと喜んでもらうためにがんばろうと思った方が、ずっと建設的なのです。

 僕がこんなふうに冷静でいられるのは、ネットでの評価をほとんど見ないからかもしれません。ネットのいわゆるアンチの声は純粋な批判の領域を超え、誹謗中傷の類も多いという話を耳にします。モノをつくる人間が、エキセントリックな誹謗中傷に触れるのは、あまりプラスにならないと思います。

 その点、昔ながらのファンレターは本当にいいものです。わざわざ切手を貼り、ポストまで行って手紙を送ってくれるのは、僕の作品を本当に好きでいてくれる人ばかり。励みになるような嬉しい言葉、そして作品づくりの参考になる前向きな意見が多いのです。
 批判を受け流すのは、意外と勇気がいるものです。でも批判よりも評価を糧にするというのは、ほかの仕事にも当てはまる心構えではないかと思います。

部長ですら、時には褒めることも? 厳しい人からの褒め言葉は嬉しいもの。(200巻)©秋本治・アトリエびーだま/集英社
部長ですら、時には褒めることも? 厳しい人からの褒め言葉は嬉しいもの。(200巻)©秋本治・アトリエびーだま/集英社
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秋本治

あきもと・おさむ● 1952 年12月11日生まれ。東京都葛飾区亀有出身。1976 年、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(週刊少年ジャンプ)で連載デビュー。2016年、40 年間、全200巻に及ぶ連載が終了。同作は「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ200巻(2016年9月12日現在)」として 、 ギネス世界記録(TM)に 認 定 さ れ た 。 現 在 、『 BLACK TIGERブラックティガー 』(グランドジャンプ))、『 Mr.Clice ミスタークリス』(ジャンプSQ.RISE)の2作品を連載中。

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