2020.10.29
どんなにネット通販が便利で使えたって、これだけはリアル店舗で買わなくちゃ
気づいたらお買い物の90%以上がネット通販になっていた
別にコロナ禍だから……ということだけではなく。
洋服に靴、バッグといったファッション系から日用品、宅配の食料品にいたるまで。
2年くらい前から徐々に、そして気付いたらほとんどのお買い物はネット通販ですませるようになっていました。
いいのか、それで。
まあ、いいと思ってる。
便利だし、ラクだし。
街でブラブラとお買い物する楽しさだってよーく知ってるけど
先日、久しぶりに渋谷駅から原宿まで歩こうとしたら、大変な目にあってしまいました。
渋谷駅、ここんとこ何年もいったいいつ終わるのかという大工事の真っ最中で、バスを降りた東口から明治通りに出たいだけなのに、歩道橋を昇ったり降りたり、ようやく見慣れた消防署の前にたどり着くまでに要した時間が15分。
まいりました、渋谷。ここは迷路か。トラップか。
思えば高校時代、渋谷~原宿間は歩くのが基本。いろいろお店を見たいから、というのもあるけれど、お小遣いの節約という意味でも、こんくらいは歩くのが当たり前の高校生。その通いなれた道で、まさかあやうく遭難しかけるとは……はおいといて、そんな「ウインドーショッピング」的なものが、この頃はとにかく楽しくて、店に入る、出る、を繰り返し、友達とブラブラ、彼氏とブラブラ、ひとりでもブラブラ、結局何も買わずにバイバイ、なんてこともしょっちゅう。お買い物ってそのくらい楽しいイベントだった。まあ、当時は娯楽も少なかったし。
で、待ち合わせなんかも今だと「じゃあ、明日2時ころ渋谷で」ってアバウトにしか決めないでしょう? 着いたらLINEで「今、着いた。スクランブルのあたりに出る」でOKですもんね。しかし、当時スマホはありませんから、「じゃあ、日曜の2時に渋谷ハチ公、シッポ、シッポのほうだからね! 間違えないでよ!」。
日曜でもあろうものなら、渋谷のハチ公さんとか、もうなくなっちゃったモアイ像のまわりはものすごい人だったんです。
で、うっかり遅刻して、仲間に置き去りにされたら、駅の伝言板を見る。
「直子へ。先に109、適当に見てるから。アホ」
とか書いてある。
あとはショップのにーさんねーさんたちと仲良くなっておくと便利で、「おー、さっき○○子ら来て、~~~でメシ食ってるからって伝言頼まれたぞ」とか教えてもらったり。
そのにーちゃんと友達がくっついたのはまた別の話で、不便もまた楽しの時代なり。

ネットで買うかショップで買うか、それが問題だ
大人になって働くようになったら、自由に使えるお金は学生の頃より増えたけど、ブラブラお買い物にいく時間は激減だ。だから季節の変わり目の週末が楽しいショッピングデー。
新宿伊勢丹やバーニーズを上から下まで流して、チェック、試着、チェック。
「お客さま、こちらのサイズは当店では完売でして、銀座店には在庫があるとのことなんですが」に地団駄踏みながら、銀座店に電話してもらってお取り置きを頼んでそのまま銀座に出動。不便もまた楽し……くなはいな、こういうのは。
今だったら家にいながらほとんどのお店の在庫確認がネットでできちゃうから、こういう無駄足はなくなった。ここはネットの勝ち。
あと、漠然と黒のタートルニットでちょっとデザインっぽいのが欲しいな、って時には、黒、ニット、タートルとかでサイトを検索してどんどん絞り込めばいいから、これまたラクちん。
だって、街を歩いて運命の黒タートルに出会うためには、ショップを何軒も廻らなければならないから。だがしかし、街歩きのお買い物では、ショップをぐるぐる廻っているうちに突然運命のアイテムに出会ってしまう奇跡も起きる。
そしてそれは、求めていた黒タートルとは似ても似つかない、ワークブーツだったりする。もはやジャンルさえ違うんだけど、いいの、運命だから。ブーツが私を待ってたの……てなわけで、ここはショップの勝ち。
いや、勝負の話ではない。
