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[編集部ブログ]ひとみしり編集者のEMANON DAYS

女が3人寄れば…毛のハナシ。現代体毛事情

まず最初に言っておきますけれども、エロい話ではありません、断じて。

なぜ人はムダ毛ケアをするのか

かつて女性誌では、初夏の号で必ずとり上げていたテーマがあります。

それは脱毛。

今でこそだいぶリーズナブルにレーザー脱毛や永久脱毛ができるようになりましたが、当時、約10年前というのは、まだまだ脱毛はセルフケアでやることも多い時代でした。

そこで雑誌としては初夏の号で
「今年こそムダ毛とさよなら!」とか
「トラブル知らずの脱毛ケア、教えます」
なんて特集を組み、シェーバー、脱色、ワックス、クリームなどのセルフケアとアフターケア、当時のハシリだったクリニックやエステでの永久脱毛の詳細などを情報としてお届けしていたわけです。

で、何が盛り上がるって、編集会議でこの脱毛テーマを取り上げるとき。

とまりません、女子の脱毛談義、ついては毛のハナシ。

ゴルフ女子としては脚まわりの毛は盤石であれ
ゴルフ女子としては脚まわりの毛は盤石であれ

十人十色といいますけれど、女が10人いたら毛の量も質も悩みも10人バラバラ、十人十毛ってなもんです。

だいたい普通に髪の毛の話をしても、くせ毛は直毛を羨ましがるし、直毛はくせ毛に憧れるという、ないものねだり談義が永遠にだって続くもの。
それがこと体毛に関するハナシとなると、ひたすら自分の悩みを訴えるというよりは、自虐的に自分の毛ネタをカミングアウトすることで発散しているような気もします。いや、絶対そう。

体毛における、ムダ毛、といえばやはり超基本のパートはワキ毛でしょう。
ワキ毛といえばかつて黒木香さんというAV女優の方が、ワキ毛ボーボーのまま、あ、もちろん多少トリミングなどのケアはされておられるようでしたが、とりあえず黒々としたまま、いろいろ出演されておりました。
彼女の人気の要因はもちろんワキ毛だけでなく、その独特の言葉遣いやインテリジェントなトークにもあったのでしょうが、やはりワキ毛ボーボーのインパクトはすごかった。

実は70年代初頭のウーマンリブ時代には、なぜ女性だけが手間暇かけてワキ毛や体毛を処理しなくちゃいけないの! と性差別からの解放という意思表示、表現として、ワキ毛を生やしたままにする女性もいたのです。同様な意味合いでノーブラも推奨され、実践する女子多数。

ノーブラでわき毛ボーボー…ふう…時代を感じます。

ですが、今のトレンドはどうでしょう。
まあ、普通にワキ毛はなくしてるだろうし、腕やすねにもできれば過剰な体毛はないほうがいいし、でもその処理を日々おこなうのは面倒臭いからエステやクリニックでレーザー脱毛してる、くらいの体毛コンシャスぶりです。

もっと言うなら、男子だっていまやぐーんと脱毛にコンシャスに。
ワキやすね毛だけでなくビキニラインやヒゲの脱毛目的でクリニックに来る男子も増えているそうです。
欧米では男性の脱毛、もしくは体毛ケアというのはすでに結構デフォルトだったりするので、あちらのスパなどで、下半身やワキがボーボーの日本人旅行者男子は奇異の目で見られるという話も聞いたことがあります。

「えっ、なんで男のくせにツルツルにすんのさ、胸毛とかすね毛ってセクシーじゃん」
という女子の意見もありますが、これに関してはお好みの問題、本当に人それぞれなので、男子でも気になる人はツルツルにすればいいし、そうでない人はありのままの自分でいればいいわけです。

ですが、かなりの剛毛男子が
「もう、腕もすね毛もすごくてさ、すね毛が靴下のゴムにからまってとれなくなったり、腕の毛がシャツとこすれてからまって毛玉になったり(俗にいうアリンコ)とかわっかんねーだろ? こないだなんて親戚のチビに、”おじちゃんの足の指、なんで糸くずがいっぱいついてるの?“って聞かれたんだぜ」。
彼には信頼できるリーズナブルなクリニック、紹介してあげました。

女子のムダ毛、最後の聖戦はアンダーヘアにあり

さておき、女子に関しては、やっぱりムダ毛は基本なしってことで、が平成最後の年あたりの結論なわけで。
ワキ毛に関しては10〜20代までにはなんらかの対策が終わってるとして。

「もうね、脚はレーザー脱毛しちゃったんだけど、腕はどうしようかなって。結構高いしさ」
「鼻の下にさ、うぶ毛っていうか、毛あるじゃん? アタシ、これが濃いんだよね…ヒゲかよ、ってくらい」
大人の女が3人以上集まって毛の話ともなると、もはや内容はここまでニッチなレベル。
そしていちばんアツクなるのが、ここ、アンダーヘアだ(ここってなんだ)。

正確にいうなら、アンダーヘアは大きくVゾーンとOゾーンのふたつに大別される。
Vゾーンとはいわゆるビキニラインで、Oゾーンはそのさらなる奥のシークレットエリア。

まずはここの毛を処理するのかしないのかっていうところで、ひと段階ある。

アンダーなお話なので画像は麗しく
アンダーなお話なので画像は麗しく

え〜処理する必要なんてあるの? の生まれたまま派。
水着着るときはしますけど…の臨機応変派。
減らして整えてますよ? の脱毛トリミング派
いっちゃいましたよ! の脱毛ツルツル派

だいたいこんな感じに分かれます。
そんでもってなんで己がその“派”でいることを話し始めると止まらない止まらない、シークレットな場所だけに、自分のことも他人のケア法も気になるところナンバー1。

かつてマキアの編集会議では、全員女子だったのもあり、アンダーヘアの脱毛談義だけで1時間がたってしまい、みなではっと我にかえったことも。
そしてその数日後、思いつめた顔でやってきて
「私…みなさんがあんなに下の毛のお手入れしてるってショックでした…これまで何もしたことなくて…来週◯◯◯(会議でめちゃ盛り上がったアンダーヘア脱毛サロン)予約しました」
と報告してきたエディターB子。
オマエの下半身は今どうなっとる。

ほかにも
「彼氏にお前胸毛すげえなって言われたんですよー」
「ダンナが、脚の毛オレよりすごくね? とか言うの」
とか、男子からの指摘は傷つくから願わくばやめてほしい。気にしてないわけじゃないんです。

以前永久脱毛の取材である美容クリニックに行った時、一緒に行ったカメラマンの女性が、取材終わりに突然、
「実は私! 放っておくと眉毛がつながってしまうくらい顔の毛が濃いんです! とくに眉毛がつながると(こち亀の)両さんみたいで…(涙)」
と叫び、その場で予約をしていたこともほほえましい記憶。
彼女は顔の毛もレーザー脱毛できることは知らなかったのだとか。
確かにこのカメラマンさんは黒々と太い眉毛の持ち主でしたが、まつ毛もくっきりと長くて濃くて綺麗で、日本人離れしたエキゾチックな顔立ちとマッチして可愛いなあと、いつも思っていたんですが、まさか眉毛が両さんで悩んでいたとは…。
ちなみに眉間を剃ると青々としてしまうためコンシーラーで隠していたそうです。
結局そのクリニックで眉間を脱毛したことで、本当に毎日が楽になったということでした。
よかったね。これぞQOLの改善だよ。

ところでさんざんあれこれ暴露してきたので、最後に自分の話で言うならば、私はなぜかワキ毛が生えてきませんでした。
これを話すと、「ええ!うらやましい!」と必ず言われますが、中学の頃同級生の女の子たちが、やれあそこの脱毛クリームがいいだの、あそこのカミソリが使いやすいだの、困りつつもなんとなくウキウキと話してるのを見ては聞いてはほんのりとうらやましく、毎日自分のワキを覗き込んでは、早く生えてこないかな…と思っていたものでした。素晴らしきかな、思春期。

もちろん今となってみれば、この部分に手間やお金をかけずにすんだのでラッキーだったなと思ってますが、そもそもそれはおそらく体毛全体が少ないがゆえのこと。自分は眉毛もまつ毛も本当に少なく薄いので、そっちの方で逆の苦労はしているわけです。それもかなりの。

こうして考えてみると、結局体には、いる毛といらない毛があるのだなあ、としみじみ。
その判断は自分しだいだけど、私が個人的に許せないのは女子の手指の毛です。
どんなにきれいにネイルしても、ステキな指輪をしても関節にチョロロンと毛があっては台無し。打合せや名刺交換のときも目立つポイントなので、ここの毛はぜひとも、ナシ!ということで。

第ニ関節の下がムダ毛要注意ゾーン
第ニ関節の下がムダ毛要注意ゾーン

お手入れがデフォになりつつあるアンダーヘアに関して、男子の意見としては「ツルツルだとひく」「今どきボーボーはちょっと」てな感じに分かれますが、そのヘア状態を知っているということは、それなりの仲になってるわけですから、たかが下の毛くらいで動揺すんじゃねえ、と、最後はちょっぴり鈴木涼美さんテイストで毒づいてみるのでした。

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志沢直子

しざわ・なおこ●集英社のノンフィクション編集長。東京都出身。新卒で集英社に入社後、メンズノンノ、LEE、MORE、MAQUIAなど女性誌編集とデジタル編集の経験を経て、2018年6月よりノンフィクション書籍・ウェブプロデュースを担当。フェイバリットは、ノンフィクション、ミステリ、マンガ、デジタル、美容、ゴルフ&ラン
Twitter→https://twitter.com/naokoshizawa

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