よみタイ

[編集部ブログ]ひとみしり編集者のEMANON DAYS

SNSは生きている~Twitter今昔物語

かれこれTwitterを8年やっています。
よくそんなに続いてるね、と聞かれます。

眠い・疲れた・お腹減った、のツイだらけだった8年前

私がTwitterを始めたのは、2010年、女性誌のモア副編集長だったとき。
ちょうどこういうものが走りの時期で、モアでもひとつPRも兼ねてやってみようじゃないか! ということで、編集部公式アカウント、副編集長公式アカウントとして、みんなで始めたのがきっかけです。

とはいうものの、最初は何をつぶやいてやらさっぱりわからず。

当時のTwitterのトレンドワード3強と言えば、眠い、お腹がすいた、疲れた、だったという時代です。まさに、なんか「つぶやきたい」ことを心のままにあげるものだったような気がします。

でも、今のTwitterって、ちょっといい話だったり、笑える話だったり、意識高い系だったり、個人の感情ダダ漏れのるつぼというよりは、発信系の要素ががぜん高まってますよね。企業や媒体もこぞって公式発信するし、情報のたまり場、情報が精査される場になってるような気がします。
ネタ的にも、1コマ漫画があっという間にバズって何万RTもされたり、かわいい動物の動画やイッパツ笑いネタとか、瞬間芸の見せ場にもなってる。

だけど2010年頃は本当にまだのんびりしていて、なんとなくモアの発売日に「モア本日発売! 巻頭特集は…」なんてつぶやいてみたりはするものの、リプライもRTもほとんどないし、もちろんフォロワーも全然増えないし、そもそもやってる意味なんてあるのか! と思ってたのですが、あるきっかけを境にちょっと気持ちが変わったのです。

そのころ、とりあえず朝起きたら何か一言つぶやこうとは、決めていました。とはいえ、そんなに毎朝ネタもないので、天気や気温のことをつぶやくことが多かったんです。

「今朝起きたら思ったより寒くてびっくり。そろそろトレンチ出そうかな」
「雨がしとしと。この時期は髪ペッタリーナには超辛い時期!」
「ようやく梅雨明け! ノースリーブだそう!」

みたいなたわいもないことだったんですけれど、あるとき、こんな感じのリプライをいただいたんです。

「志沢さんの毎朝の天気のつぶやきを楽しみにしています。実はこの春から息子が大学進学で上京して一人暮らしなので、志沢さんのつぶやきを見て、東京の気候がわかるのがうれしいです。ちゃんとあったかくしているかな、とか。いちいち息子に聞くとうざがられるのでw」

がびーーん。
このリプを読んだときには正直うっすら涙目。泣ける、親心。
そしてこんなショボイつぶやきでもちょっとは役に立ってるんだと、俄然やる気が出てきたのです。
全力で毎朝天気や気候のことはつぶやき続けました。

もちろん天気のことだけじゃなく、仕事のこと、現場のことなんかもつぶやいて、少しずつフォロワーも増えていって、当時モアモデルだった篠田麻里子ちゃんもTwitter始めたりして、私たち編集部のTwitterも一気に活性化していきました。
麻里子ちゃんのツイは独特のセンスがあって本当におもしろい。今も見るのが楽しみです。

モア時代は誌面でも使っていたイラストキャラがアイコン。マキアではカッコつけてみるw
モア時代は誌面でも使っていたイラストキャラがアイコン。マキアではカッコつけてみるw

Twitter上での人格がだんだん形成されていく……

その後、私はマキア編集部に異動しつつも、Twitterは細々と続けるのですが、化粧品のニュースやら撮影現場のあれこれをつぶやく合間で、

「発表会の合間に立ち食いソバに駆け込み!」
「今、ユニクロ。となりのおばちゃんたちが〝今年も早くヒートショック買わなきゃ!″と言ってるの、訂正したくてウズウズなう」
「旅先にジーンズを着替えに入れたつもりがGジャンがでてきた今の敗北感、ハンパなし」
「よーし、今からカツ丼開始!」(活動開始、とつぶやいたつもりの変換ミス誤爆)

という、本来のスットコドッコイな性分をダダ漏れにしていたところ、だんだんとTwitter上のキャラが出来上がってきました。
いわゆる、SNS上のペルソナ(人格)ってやつです。
本来はマーケティングによってこちら側がビジョンを描き、誘導していくものなのですが、そんなたいそうなことはまったく考えてはいないので、自然にできあがっていったのです。

「美容エディターみたいなおしゃれな仕事してるのに、立ち食いソバとか食べるんですね!」
「志沢さんと同じうっかり、私もよくやります~~」
「やめてくださいよ! 見て思い切り吹いちゃったじゃないですか!w」
「プロフ画像みて、もっと気取った人かと思ったら全然違うんですね!」

というリプとかRTから想定される私のTwitterでのペルソナは、

「編集者というカッコよさそうな仕事をしているんだけど、なんかおっちょこちょいでヌケてるサザエさんみたいな人」

と言うキャラクターでした。
まあ、なんというか、わりと本人そのまま、ですね。ペルソナでもないか。
でもこれでまた気がラクになったというか、なにをつぶやけばいいのかまたひとつ見えた気がしたのです。

もともと言われてうれしいほめ言葉は、「おもしろいね~」ですから、だったらこのペルソナを裏切らないように、サザエで生きていこう! と、なぜかモチベが上がったわけです。
うずく、三枚目の血。
会社の後輩女子からサザエ先輩と呼ばれるようになったのもこのころ。国民的ヒロインに畏れ多いんですけれども。

だけどアイコンはカッコつけたまま(笑)。
これはSNSの勉強をしたときに
「女性は絶対に顔写真をだしたほうがフォロワーが増えます。加工したってなんだってホントに会うわけじゃないからいいんです。めいっぱい盛ってください」
という、なんとも乱暴なアドバイスを受けたから。

今並べて見るとヤバいですね、これじゃ単なる自分好きに見えかねない……。

右は編集長になったときメイクしてもらって撮った画像。別人だよ……
右は編集長になったときメイクしてもらって撮った画像。別人だよ……

もちろん当時はマキアの美容エディターなわけですから、メインのつぶやきは化粧品の新製品情報だったりヘアメイクさんの裏話だったりするんですけど、そこにまつわる自分のドジ話だったり面白ネタを加えていくと、そこからはもうどんどん面白いようにフォロワーさんが増えてきました。

SNSって生き物なんだなあ、とこのころから意識する。

不特定多数にリーチするTwitterのおもしろさ

その後、マキアからデジタルの部署に異動した時は、一晩で2000人くらいフォロワーさんが減りました。多分もうこの人からの化粧品とか美容の新情報はもらえないな、と思ったから、それ目当てのフォロワーさんは一気に離脱。当然。

ですが、面白いのは、それ以降はデジタル関連のこと、例えばアップルの話とかウェブメディアの話とか、そういうことをつぶやき始めると今度はちゃんとそういうことに興味のある人、そういうジャンルの人たちがフォローし始めてくれている。
そんなわけで部署や担当が変わるごとに減っては増え減っては増えを繰り返し、今の人数で何となく安定しています。

フォロワー数に関してはいろんなことを言う人がいて「フォロワー数1000人突破!」とかつぶやくと、がっと減るとか、最近ではとくに、フォロワーは数じゃなくてエンゲージメントだとか。
でもそれはTwitterになにを求めるか、ですね。本格的にビジネスで活用したいのか、コミュニケーションツールにしたいのか、一方的に情報発信したいのか、いやいや、眠いお腹空いた疲れた、って気分しだいでつぶやきたいだけなのか、いやいや自分は何もつぶやかないけど眺めて情報だけほしいんだ、とか、人それぞれ。

SNSといえば、Twitterだけでなく、メジャーなものではFacebookとInstagramがあります。特にInstagramは2014年を境に飛躍的にユーザーが増え、この場がまるで巨大な街、さながらインスタ・ワールドを構築しています。だけどこれまた面白いことに、ここにリンクを貼ったり、情報を貼り付けても、流入も拡散力も弱くて、そのあたりはやっぱりTwitterのお家芸。これはやはりInstagramが画像主導の世界だからなんでしょう。
文字というより画像を面で視覚的にとらえる感じ。

反対にTwitterはリンクや元記事へのタップ率がよくて、それはタイムラインを文字やら画像やら絵やらが混在して、見る人に情報を選ばせるようになっているから。
自ら選んだ(スクロールがとまった)ツイ(情報)だから、そこにリンクや画像があるとがぜんタップしたくなるわけです。
Facebookはまだまだ、お友だち同士でのコミュニティといった感かな。個人的にはなぜかちょっと苦手。

よみタイのローンチをきっかけに、またSNSの活用にあれこれトライしているのですが、不特定多数のユーザーと実はひょんなところでつながったりするTwitterはやっぱりおもしろいなと思っています。

その後は職種にあわせてアイコンも変化。今度はタイの着ぐるみでも着ようかな…
その後は職種にあわせてアイコンも変化。今度はタイの着ぐるみでも着ようかな…

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志沢直子

しざわ・なおこ●集英社のノンフィクション編集長。東京都出身。新卒で集英社に入社後、メンズノンノ、LEE、MORE、MAQUIAなど女性誌編集とデジタル編集の経験を経て、2018年6月よりノンフィクション書籍・ウェブプロデュースを担当。フェイバリットは、ノンフィクション、ミステリ、マンガ、デジタル、美容、ゴルフ&ラン
Twitter→https://twitter.com/naokoshizawa

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