よみタイ

[編集部ブログ]ひとみしり編集者のEMANON DAYS

編集者なら、易々と使っちゃいけねえ言葉がある

好きかキライかかわいいか、で世の中まわってしまうのか

なので、その後だんだんと立場が変わり、逆に自分が後輩の撮ってきた写真を選んだり、タイトルを決めるような役職になったときには、絶対に好きとかキライとか言うまい、とまず心に誓いました。

いや、ぶっちゃけ好き・キライで選んでるんですよ?
最終的には。

人間、赤と青とどっちが好きかと言われればどっちかが好きなわけで、丸っこいフォルムと四角いフォルムとどっちが好きかと言われればどっちかが好きなわけで、ルフィとゾロとサンジの誰がタイプかと聞かれればゾロなわけで(あっ)、最終的に2枚の写真のうち、どちらか1カットに決めなくちゃってときには、なんとなくこっちが好きだな、とかそういう感覚で選んでいるんです。
人間だもの。

ただ、その根拠を「好き・キライ」だけで伝えるのはよろしくない。
いろんなタイプの人がいるから。
それだけで目から鼻に抜けるように理解できる人ばかりじゃないから。

ちなみに、この「好き・キライ」という表現のおとなりには「かわいい」という、もはや世界万国共通となっている日本語が鎮座ましましている。

これがまた、なかなか便利な言葉で、50を過ぎたいい大人の今でも全然使う言葉で、およそこれを表現するのに「かわいい」はないだろうってものにも使ってしまう、「かわいい」というとてつもなく便利な言葉…。

お料理の盛り付けにもかわいい、
男の子の態度にもかわいい
もちろん書籍のデザイン、タイトル候補にも

「ひゃーこのデザインかわいい〜〜〜」
「このタイトル、かわいいじゃーん」
って普通に言ってる。

判断を先送りするとデスクまでぐちゃぐちゃで不安感漂うことに
判断を先送りするとデスクまでぐちゃぐちゃで不安感漂うことに

TPOさえずれてなければ、感想としてかわいいを使うのはありだな。
だけどジャッジの根拠としては、やはりなるべく避けたいところだ。

判断を求められたら、ロジカルに即決

とにかく判断を求められたときは

●迷っていると思わせない(心中死ぬほど優柔不断になっていようとも)
●判断の根拠を明確にロジカルに伝える

が鉄則なうです。

うっかりモタモタして、うーん私はこっちが好きだなーとか選んでしまうと、スタッフや部下によっては
「そうか、志沢さんはこういうのが好きなのか、じゃあ、次回はそうしよう」
とぐらつくこともある。
そしてなにより最悪なのは、私が迷うことで不安感を与えてしまうこと。

「こんなに迷うってことは、オイラの持ってきたこれらの素材は全然ダメなわけだな、ショボン」
と不安にさせない。
「なんだ、この編集長、こんだけ長くやってきてこんなことも即決できないのか、この編集部はダメだな」
と不安・不信感を抱かせない。

こうした最悪の事態を防ぐためにも、ロジカルな即決は必要なんです。

まあ、
「うそー、なにこれ、やだ、マジ超かわいい、絶対こっちーーーー!」
とか言うけどね。

そんくらいは許して。
そのくらいいい素材だったってことだからさ。

1 2

[1日5分で、明日は変わる]よみタイ公式アカウント

  • よみタイ公式Twitterアカウント
  • よみタイ公式Facebookアカウント

よみタイ新着記事

新着をもっと見る

志沢直子

しざわ・なおこ●集英社のノンフィクション編集長。東京都出身。新卒で集英社に入社後、メンズノンノ、LEE、MORE、MAQUIAなど女性誌編集とデジタル編集の経験を経て、2018年6月よりノンフィクション書籍・ウェブプロデュースを担当。フェイバリットは、ノンフィクション、ミステリ、マンガ、デジタル、美容、ゴルフ&ラン
Twitter→https://twitter.com/naokoshizawa

週間ランキング 今読まれているホットな記事